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――これに記されているのは、かの聖杯戦争でオレの身に降りかかったありのままの出来事である。 篠ノ之やらない夫 2394年 12月 X日 3年ぶりに留学先のヨーロッパより、生まれ故郷の皇国日本は八ツ墓村へ帰宅する。 彼女? そんな者はいた覚えもない。 帰宅する前に両親の私設図書館に寄るが、鍵が閉まっている。無駄足だった。 [死亡イベント回避] 帰宅、しかし家にも鍵が掛かっている。3年ぶりにお隣の式に挨拶したが、死徒って何だ…? オレは知らない。 裏口から入ると…切り刻まれた両親の姿が…。駄目だ、今は思い出したくない。 ―5ヶ月が経過 この間の記憶・記録は判然としない― 2395年 4月 1日(推薦大学の始業式前日) 図書館へ行く。オレが落ち着ける場所はここくらいしかない。 あれ以来、オレは何かが足りない焦燥感に狩られている。 焦る気持ちのまま壁を殴ると、棚から日記帳がこぼれ落ちてきた。 そこに書かれていたのはこれまでの、そしてこれからの出来事。聖杯戦争は罠? なんのことだろうか。 何者かから奇襲を受ける。辛うじて避けたが……『あの時の、残りかす』? お前は誰だ、オレは知らない。 途中で本が破れながらも購入図書保管地下室へ逃げ込み、あの日記を読む。 突如天井に魔方陣が現れ、頭に流れ込む呪文を詠唱し続ける。 すると魔方陣に日記が吸い込まれ、長らく付き合うことになるオレのサーヴァントが召喚された。 彼女が言うに、彼女の望むマスターとは『かっこいい王子様なのです』だそうだ。 「古手 梨花」と名を告げた彼女は、幾百の死の山脈を越えてきたという。 彼女は猟師を召喚し、オレを追ってきた正体不明の人物を撃退した。 家に帰り、梨花に家のカードキーを渡す。…封印された神殿? 何のことだろう。 神殿を調べる傍ら、しばらく梨花――クラスはキャスターらしい――から聖杯戦争について情報を教えてもらう。 色々と胆が冷えることも聞いたが…まぁ梨花の口ぶりからして早急に問題が出ることも無さそうだ。 [そんな都合のいいわけないです] 2395年 4月2日 夢を――夢を見ていた。あの胸くそ悪い、あの日の夢を…。 最悪な寝覚めだったが、梨花が居てくれるおかげで気分も和らぐ。 パスを繋ぐことを提案される。魔力的には必要なさそうだったが、マスターに気付かれたとのことで繋ぐことを承諾した。 令呪が手の甲に浮かぶ。痛みはなかった。そしてキャスターのステータスを閲覧する。 他マスターが訪れるまでに異界の創造は完了する。その前に、キャスターに聖杯への願いを聞かれた。 父さんと母さんと侮辱する意思でもなく…自分の欲望を満たす為の手段でもない…。 真実を。そう、あの日の……オレの全てが奪われた日の全てを知る事だ。 異界創造が終わるまでに時間がある。父の趣味だった地下の武器庫にて『無辜を守る英霊の剣』を手に入れた。 [ゾロ115] 異界創造を終えた梨花が妙に焦っていたが、そんなに凄い物なのだろうか。汗だくになっていたが。 そして訪ねてきたのは策等大学の春川教授だった。どうやらセカンドオーナーとかいう立場らしい。 脱落を勧められたが、あいにく願いを諦めるわけにはいかない。そう告げると意外なほどあっさり退いていった。 梨花によると研究畑の魔術師らしい。それでいて科学分野の教授って訳だ。変な奴だ。 春川教授の接近について察した梨花の宝具について聞く。【死を持って死を尊び、終わりと待って終わりを尊ぶ】、か。 ついでに使い魔を作成…………平凡なただの猫…? 二人して不安になりながらも空港へ送り出す。 [ゾロ1] 重傷で家に帰り着いた使い魔から話を聞く。マスターが二人と、最強の新城か…。 [ゾロ185] ともかくも、調子に乗った猫に改造を加える。小判猫になった。 外に出掛けると幼馴染みの真紅と出会う。見ないうちに独り言を言う癖でも付いたか? 5ヶ月間の放蕩を責められる。連絡でも入れるべきだったか。埋め合わせに食事にでもと誘うが、折り悪く襲撃を受ける。 ちょうど真紅も用事があったらしい。巻き込まれないでいてくれるのはちょうどいいが…タイミング的に真紅もマスターなのか? 見かけたのは黄色い髪をした少女、ライダーだった。衝動的に友達契約を迫りたくなったが、嫌な予感がして自重する。 【死亡1】 千匹獣を使用し隠密、未来兵器ごっこに興じるライダーを観察する。読んでいた『近未来の軍事科学雑誌』を購入。 何という戦闘狂、直感で覗き見がバレる。仕切り直しや破壊工作に対処し、全力で逃走することに成功する。 帰宅できるかといったところで今度は式神に奇襲を受ける。梨花が言うには陰陽道の使い魔らしい。 猟師を召喚し対抗しようとするが、大喰らいによってそのまま食われてしまった。他者の使役する者を喰らう性質など卑怯だ、と梨花が嘆く。 そんなところでライダーに追いつかれ、そのままライダーが式神を撃ち殺す。が、どうやら彼女のマスターの式神だったらしい。 無事、家に逃げ帰り、眠りにつく。 2395年 4月3日 危険性を認識し、梨花の真名を教えて貰う。童話の概念、か…。 それと家にあった礼装は異界創造の際に全て壊れてしまったらしい。 梨花に協力してもらい魔力回路を開発する。 [【間操魔術】、【通り身の魔術】を予約。魔術属性は虚属性に] 真紅にいたずら電話。が、余りに信じられすぎて素直な心配が胸に痛い。夜にレストランへと誘う。 気付いたら3時間も長電話をしてしまっていたらしい。解せぬ。梨花に怒られる。謝罪をするも猟師に撃たれた。解せぬ。 花束と剣を持って真紅の元へ。玄関先で着替えるのはあまり感心しない。2人で街中の成功を呼ぶレストランへと向かう。 花束を渡し、戦争後の恩返しを約束する。そこにサラリーマン風の男から聖杯戦争関連の話合いを持ちかけられる。 …オレは、何故糸電話で会話をしようとし、真紅の胸を触ろうとしたんだろうか。直後現れたランサーに腕を掴まれ未遂に終わったが。 えらく影の薄い黒髪の彼女――ランサーに、真紅と互いがマスターであることを暴露される。おのれランサー、この空気が破壊されてしまった。 2日間の間、不戦の同盟を持ちかけられる。真紅のサーヴァントは同意、念のため契約内容を再確認する。 ランサーが此度の聖杯戦争で私が最強だと自負するので弱そうだとからかうと、あまりにも明確な殺意で気を失う。流石はサーヴァントか。 同盟を結べば宝具を見せてくれると言い、契約にも不都合は無さそうなため同盟を締結する。そのまま海岸へ。 グングニルを気軽に3連発するランサーに唖然とする我々。調子に乗るランサーをマスター、高槻が撃ち飛ばした。 2395年 4月4日 手前で料理した朝食を取る。弁当で済ませるのが楽だが、あまり出歩くのも危険なら自炊する他あるまい。 片手間に作ったシュークリームで梨花の機嫌が治ることを祈る……なんてな! 灼熱のシュークリームを味わ、不発だとぉ!? 残り2つのうち1つは…ちょうどいい、真紅食え! 吐き出すのは許さ―――なん…だと…? 口が灼ける! 涙が止まらない! くそっ、何でこんな事になってしまったんだ…! さて、落ち着いたところで真紅と聖杯戦争について相談をする。協力者として合格とのことだ。黒翼を持つ銀髪のサーヴァント、ガードが現れる。 試すようなことをされたのは彼女が心配したためらしい。『幕引きの王』とか呼ばれてるみたいだが…。 何故か睨まれる。そして何だか梨花と険悪ムード。一体何だって言うんだ…。 [真紅の恋心を邪魔すんなキャスター byガード] まぁ、何だかんだで笑い合って協力してくれるみたいだから良かった…のか? 表だって同盟を組むのは敵の連携を招いてまずい。互いにランサーについて思うことを交換してこの場は分かれる。 ガード=保護者と二人きりになったため、真紅をしっかり守ってくれるよう願い出る。これは笑顔で了承してくれた。 帰り際にガードに聖杯への願いを訊ねると、百を過ぎた老女のような力ない表情で「自分の職務をまっとうする事」だと答えた。 それは子供できる簡単な事、それすらできないのはただのジャンクだと、後悔と懺悔の念に満ちた声色で絞り出すように語るガード。 真紅はその弱々しい様子に躊躇無く令呪を切ろうとする。慌てるガードに毅然と対応するその姿は間違いなく聖杯戦争のマスターであった。 「まだ、聖杯の願いは言えない」と答える真紅。自らの信じる最善を生きる、その姿は危ういが、強いものとして目に映った。 真紅達と分かれ、改めて使い魔を改造する。自爆装置も付け、結果は大成功であった。まさしく三世とも言えるその使い魔の名は、ルパン。 早速、八墓村文化遺産『カリオストロ城』へと潜入捜査を頼む。冗談で麗しいお姫様と言ったことが、あんな事態になるなんてな…。 ああ、そうだ。ルパンが帰ってきたら最優のセイバーつきだと……? それも神武天皇なんて規格外にも程がある! きままに料理をしている陛下に秘蔵の調味料の在処を進言する。冗談で求婚しようとしてみたら切っ先を向けられた。 まぁ当然か…いくら陛下とはいえ、オレたちはキャスター陣営。明確に殺し合う立場だ。この場で殺し合いを初めても構わんなんて仰る。 話は聞いて頂けるってんで聖杯への願いを尋ねてみたら、無い、だそうだ。「皇国日本がここに今ある事が最大の親孝行だよ」…。 「この皇国日本に生まれきてくれて・・・本当にありがとう」。そんなことを、この国の生みの親に言われちゃ…堪えきれないだろ……。 「親を超える事が最大の親孝行」だなんて言われちゃ、そりゃあ張り切るしかない。 元気に去っていく陛下を見送ると、今度はうちのお姫様がお冠だ。あれはルパンのせいだ、オレは悪くぬぇ! そうこうしているうちにルパンには逃げられた。梨花は隠れている隙にセイバーのカリスマを見破っていたらしい。抜け目がないことだ。 ルパンの改造をしようと思ったが、どうもあいつも抜け目がないらしく、通信も切っているらしい。作り主に似るのかね。 それなら魔術の修行でもしようと思ったが、虚属性なんてのが珍しいらしく梨花でも無理なんだそうな。さてどうしたものか。 だったら異界の住民の契約だ。いつか陛下を見返すためにも、今の戦力強化は必須だ。 呼びかけに答えた住民達の内、ハンプティ・ダンプティと契約を結ぶ。…おい、気さくな演技って、おい。 夜も更けたところで蝶野…パピヨンに電話を掛ける。試しにカマを掛けてみたら馬脚を表した。錬金術か…。 バーで待ち合わせ。店の名前は【Sake Bomb】。パピヨンは先に来ておしゃれスーツ着用で飲んでいた。酒に弱いくせに…。 人前で大丈夫なのか聞いてみたら、「腐れ教会とアホアトラス院と馬鹿時計塔が壊滅してるから良いのさ!」だと? おいおい、本当か? 聖杯戦争について聞こうと思ったら、しらばっくれてきやがった。思いっきり水をぶっかけてやった。消火用の放水機でな! 見事に気絶したパピヨンをくどぅくあ公園へと運び込む。文字通り叩き起こし、マスクを人質に話を聞き出す。 パピヨンによれば、朝倉ハオとそのサーヴァントにより教会と時計塔を壊滅。また治外法権の化け物を及び腰にさせるのは『Ten-no』なる存在。 そして余りに口が堅かったことだが、ルルーシュというアトラス院出身の落ち零れが、アトラス院を壊滅させたらしい。 八ツ墓村の霊地の考察について聞くが、聖杯の器が必要ない程魔力が溜まっているとのこと。その魔力の出所は霊地らしいが… 最上位霊地を凌駕する魔力源が八ヶ所も存在し、魔力濃度が幽霊や凡俗の妖霊を実体化させる程の高さで極めて異常だそうだ。 配置はヘプタゴン、七芒星であり、その中心にもう一つの霊地が存在するらしい。この規模なら外宇宙の存在の本体が呼び込めるとのこと。 そこまで聞いたところでパピヨンと分かれた。…そう。これを機に彼と長く別れることになるとも知らずに。 2395年 4月5日 夢を――夢を見ていた。あの胸くそ悪い思い出ではない。しかし、それ以上に。最悪の思い出だった。 殺され続ける童話の世界。全てが終わりを迎え、そして終わりの無い狂気のセカイ。何千、何万、何億。 それは無限に続くかと思われる、永劫の死の連環。五更の果てに擦り切れていく、黒髪の少女。それは須く狂っていた。 寝起きは流石に爽快ともいかず、梨花の和服姿が癒しだった。手料理というのもまた……ああ。全てがケーキでさえなければ! そういえば、と。梨花からオレについての質問を受ける。好物? そりゃあキムチだ! あの後を引く辛 (ここの間は千切れていて読めないが、全てがキムチについて語った文章だったようである) 学業成績? また妙な物を聞くものだ。英語ドイツ語地理歴史裁縫料理は任せて欲しいが、体育美術物理は勘弁だ。 好きな物と言うが、知りたい事はなんでも好きだ。旅行先で各国の伝承を調べるのが特に面白かったな。 色々と語ったら梨花の体調が悪そうだった。立ちくらみらしいが、あまり無理はして貰いたくはないものだ。 改めて今日も異界の住民と契約をする。今度は河童だ。黄色い河童…正直緑色じゃないとは予想外だった。 自殺して苦しい思いしてネトゲ三昧してたら呼び出し、しかも業務内容=自殺。うん、オレが悪かった。だが割と乗り気のようだ。 ルパンや蝶野と連絡が取れないのが心配になり外出。怪我人が運び込まれたという病院へと向かう。その名前は、野比のびた。 道中バーサーカーと遭遇。マスターはあの春川教授らしい。激戦となったが、梨花の宝具のおかげで耐えきることができた。 いくらかダメージを喰らったが、戦闘外なら20分で全快らしい。吹き飛ばされても霊核が無事なら1時間で戻るのだとか。 そうこうしているうちに病院へと到着。梨花に車を持ってないか聞かれるが、使わないから売ったしな…。免許証は身分証として大事だが。 非常用通路から病院へ侵入、怠け者の医者に見つかるが何とかごまかし、新城からも逃れることができた。この国の暗部御用達の病院、か。 にしても、梨花が言うにあの新城って奴は梨花並みの魔力量だと? 英雄殺しとか言われてるが、全く恐ろしいことだ。 医者と新城に気付かれないよう慎重に野比の病室まで移動する。紫髪の女性に気付かれたが、特に周りに知らされるようなことはなく済んだ。 新城はバーサーカーと交戦するセイバーの元に行くらしい。これがチャンスとばかりに野比の病室に入り込む。 病人ながら眼鏡の奥に鋭い眼光を湛えていた。オレが本物の無自覚な一流の狂人だと? 全く心外なことだ。 奴が言うには全てのマスターは狂っているらしい。まぁオレが狂ってるかはともかく話を聞き出す。 ジャブとして好きな童話を聞いてみるが、兎と亀だそうだ。コンプレックスの塊の執念家ってとこだな。 油断のならない警戒心の持ち主だが、こいつが何故負けたかを聞き出す必要があった。 聖杯は既に完成していることを語り、そして誰に負けたかを言う前に狙撃を受け、野比は命を散らした。オレに何かを投げ渡しながら。 なおも続く狙撃から逃げる。屋上前で狙撃から何とか逃れ、河童を召喚―――いや、嫌な予感がする。長居は危険だ。 【死亡2】 シーツを集め、猟師に貯水タンクを打ち抜かせる。河童も呼んで全員でシーツを被り、バラバラに逃走を開始する。 猟師、河童が狙撃され倒れる。再召喚し再度囮になって貰う。エレベーターに乗り込み、床をぶち抜いてショートカットする。 ここからエレベーターで移動――やはり嫌な予感が頭をよぎる。ここは盛大に周囲を破壊しながら非常階段を駆け抜ける。 【死亡3】 窓を叩き割り二階まで辿り着いたところで数多の狙撃に狙い撃たれる。数えるのも馬鹿らしい狙撃の雨をくぐり抜け、何とか生還することに成功した。 不意を打ってきた新城の攻撃も躱しきり、アーチャーの狙撃もある中の状況ということで痛み分けとする。新城に、興味が湧いた。 家に帰る途中、まさかの狙撃に足をやられる。即死を狙う物ではなかったらしい…迂闊! 埋まった銃弾を梨花にメスでえぐり取って貰う。全く…こんな痛みは二度目でも堪える物があった。 そのとき五月蠅くチャイムを鳴らす珍客が現れる。病院で会ったあの女性だ。礼装を探しているらしいが…何のことだ? 余りに訳の分からないことを言うものだから馬鹿にしてみたら虚魔術で全力攻撃とか勘弁して欲しいものだ。 何とか捜し物がないか聞き出したが、そうか、野比が寄越したこれか。だがただでというわけにもいかない。 ちょうど虚魔術使いだというので魔術の教えを請うことにした。齢400年の魔術師、グレイブ・桜・ホールド。その名前、忘れまい。 大切な物を失い、そのなれの果てが彼女の姿だそうだ。ああ、そうだ。お前のようには決してなるまい。また会おう空虚な魔術師よ。 ちなみに海外に行く前に少しこの町にいるらしい。とりあえず足の調子も良くはないので異界住民の補充をする。 が、中々出てこないので魔術の練習といこう。桜からの手紙もあったので読むが、馬鹿の連呼であった。意趣返しか? と、そこで異界への闖入者が判明する。猟師に見てきて貰うと、あのライダーが潜り込んで寝ていた。…Why? とりあえず河童を与え、寝ぼけてる内に牛乳を与えた。抱き潰されて河童は死んだ。エロゲ(笑)。 どうもバーサーカー以外かまって(戦争して)くれずに退屈し、知った家であるうちに忍び込んだらしい。迷惑だ帰れ。 マスターに令呪で不戦の誓いを立てさせられてるらしいが、口が軽すぎないか…? 言ったことを秘密にして泊まらせる代わり、宝具について教えて貰う。【金柏葉・剣・ダイヤモンド付騎士鉄十字勲章】……おいおい。 梨花も座に帰るとか言わないでくれ、頼むから。で、真名? ルーデルに決まってんだろ違うとか白を切るなこの戦争狂め。 聖杯への願いは、受肉してこの時代の戦争を味わい尽くすことらしい。…まぁ、当面は頼りになる、か。 さて、そういえば桜と一緒に入ってきた蝶が気になる。ライダーに撃たれる前に捕まえることに成功。 蝶はパピヨンの使い魔だった。どうやらパピヨン自身はバーサーカーに捕われているらしい。 バーサーカーの真名はチクタクマン。そして地球がまずいことになっているという。方程式、大学、の単語は拾えたがデータ破損のため消滅。 まだ時間があったので春川教授に電話したが、これは間違いだったのかもしれない。 【死亡4~9】 セイバー陣営の情報を流し、代わりにアサシンの情報を得る。再度聖杯戦争の脱落を問われ、断ったところで梨花に携帯を破壊される。 アサシンの情報から梨花が直感で気配を察知する。同じくライダーも感じたらしい。そのままアサシンは去っていったようだ。 次に狙うべき敵陣営をバーサーカーに定める。 夕飯は、キムチ。これ以外に要らぬ完全食中の完全食。素人にお勧めできな(略)ライダーが窓を割って乱入してきたが難無し。 腹も満たしたところで本日三度目の住民契約としゃれ込む。これで河童が命乞いと石化を身に付けた。死ぬまで身体を大事にな。 そんなところで真紅からの電話が。いざこざがあり近場にいるそうで、ライダーは河童と菓子と牛乳を与え隠れさせる。 何があったか問われ答えると、命を大切にしろと怒られる。怪我の様子も見破られる。何だか甘い香りがしたところでガードが真紅を止めに入った。 そういえば、と。バーサーカーの動きに疑問を持った真紅に大学の一件だろうと当たりを付ける。アサシンとセイバー陣営について説明。 無理はしないように言う真紅だが、無理するべき時には無理をさせて貰うとここだけは譲らないでおく。互いの無事を祈り、真紅達と別れた。 そこでライダーがランサーとセイバーの漁父の利をするためにマスターから呼び戻されたと伝えてくる。一晩はここを離れるらしい。 ばらしてしまったことを秘密にするため、直感による周囲の敵についてと【地を薙ぎ払う天空の魔王】について教えてもらう。 周囲50体の敵について河童に探らせる。雨は降ったがすぐ晴れた。アーチャーが居るのは間違いない。 お姫様が立派な異界についてご高説を垂れ流し始めたので、これはフラグに間違いなく、やはりアサシンの強襲があった。回避。ざまぁ。 バーサーカー群は見事に異界内で封殺、アーチャーの攻撃は異界を貫くに足りず、不幸なアサシンは手の内に落ちた。 逃れられるギリギリのラインでアサシンを縛り上げる。どうやら疑われるのにトラウマがあるらしい、が信じる物はオレ自身で見極める性分だ。 とりあえずは食事とし、Perfectiaな焼き鳥を振る舞う。どうやら好評の様子。流石はオレの知識の産物。 にしても同盟を組まれるほどの厄介さかと訊ねてみたが… 「聖杯戦争が始まった瞬間に霊地のど真ん中に大神殿を超える陣地を作って…… 土地の守護者が尋ねに行き、最強戦力のセイバーを陣地に向かい入れても無事で、 キャスターなのに外に出てバーサーカーに勝って、アーチャーの病院ごと撃ちぬく射撃の雨霰に生き残る。 どこに警戒しない要素があるのよ。後、セイバーのマスターに挑発したんでしょ? 未確認情報だけど……あの大英雄のライダーから逃げ切ったとも聞いたわ」 ……我が事ながら、確かにこれは悪目立ちしすぎた感が否めない。流石にこれは予想外だった。 生前暗殺したことがないのかと聞いたが、悪いことを聞いてしまったか。しかし少なくとも悪人ではなかった。オレの見る目は正しかった。 機嫌を直したアサシンは、アーチャーの暗殺を持ちかけてきた。どうも相性が悪く近づけないらしい。 同盟中敵陣営に乗り込まされて援軍無し、この扱いに恨みもひとしおのようだ。バーサーカー討伐も協力してくれるようで安心する。 一通り質問と他愛ない漫才の後、アーチャーへと奇襲を仕掛ける。 数多の罠をくぐり抜け、アーチャー、ルルーシュ達の懐へと潜り込む。アーチャーをアルキメデスだと推測したが、それは間違いだったか。 極めて精緻な攻防を魅せるアーチャー達の攻撃をかいくぐり、ルルーシュを仕留める。 その時だった。アーチャーの【我が身を焦がす太陽の化身】が発動する。 驚異的な攻撃を繰り出すアーチャーだったが、マスターが倒れた今、例え単独行動を持っていようと2撃が限界であった。――勝った。 倒れたルルーシュは死に際に周囲300mを巻き込む自爆攻撃をすると言う。全く狂人の相手は手に負えない。 見限り背を向けた。その瞬間にルルーシュはアーチャーに3つの令呪を使い転移、聖杯を得ることを願う。 全く…こんなに知りたくなった人間はこれまで生きてきて初めてだった。ああ、また会えることがあるならその時は最大の敬意を。 2395年 4月6日 清々しい目覚め。朝食前に梨花を起こしに行く。眠気覚ましに朝風呂を勧め、お姫様へおでこにキスをする。さぁ…覗きだ! 【記念すべき死亡10(笑)】 土下座。…何でオレは、覗きなんか敢行したんだろうな、本当。わけがわからない。 気を取り直して朝食だ。梨花が用意してくれ…た…… 「童話に出てくるようなふわふわのパンケーキにあまーい卵焼きに 北海道低温殺菌牛乳をたっぷり使用したミルクセーキ! デザートに三段アイスクリームなのです~」 ……明日からオレが朝食を作る。 さて、口の中が甘すぎるので、口直し代わりに梨花と話をする。童話の中で暮らしてきた梨花が、現界して過ごしてどうだったか気になった。 苦しみに苦しみ抜いてきた彼女を、幸せにしてやりたい。始まったばかりの……オレとお前の物語はそんな結末迎えさせはしない。 死は俺たちの終わりには相応しくない。ああ、一緒に聖杯戦争を勝ち抜こう。 【住民の召還契約が2人になりました。】 さぁ、次は何をしよう。何か既死感を覚えたが……。 【死亡11】 せっかく召喚契約が増えたんだ、早速召喚してみよう。これは、船乗りシンドバットと優しい鬼、か。 朝食を片付けようと思ったら、そこにはライダーとそのマスターが居た。何の冗談だ。 世間話をしに来たとは言うが――何を考えている。さっぱり分からない、全く信用ならない。 世間話と相成ったが、サーヴァントをどう思うか、か。そうだな…親愛…大切な仲間ってところか。 サーヴァントに恋慕の情を持っているか…ねぇ。まぁ、生憎だが無いな。とはいえ恋がどんな物かも分からん若輩だが。 ハオは、ライダーについてはただの道具であると、魔術師としてそう考えるべきだと、そう言った。ついでに好きな童話は人魚姫だそうだ。 サーヴァントを好きになり得るかと聞かれたところで突如乱入してくるライダーとキャスター。何というタイミング。 好きになる可能性は0ではないと返すと、殺し合おうと。そう、返された。3分後にしてくれると言うが、それもそれで理不尽だ。 【死亡12】 まぁいい、もし死んだらオレの所に化けて出て来て欲しいものだ。地獄の住み心地が知りたくてな。 にしても近代の英雄が出すような破壊力か、アレは! シンドバットの空船がボロ雑巾のように破壊された。 虚魔術を込めて再召喚し、イージス艦の形で再召喚された船も2撃で轟沈され、残る2撃を何とか梨花のおかげで凌ぎきる。 完全にオレ達に気が向いてるところでアサシンの奇襲。手傷を負ったライダーはそのまま退散していった。…まったく、生きた心地がしなかった。 アサシンは、自分と居ることでオレが不安にならないのかを訊ねるが、義理を持ち出してわざわざ助けるような奴が裏切る訳がない。 梨花に恋愛感情を持っていないことを聞かれていたらしく、その理由を問いただされる。が…まぁ、単純に恋愛経験が無いってだけだな、これは。 好みのタイプやら何やら聞いてくるアサシンだが、何をこんなに必死になってるのやら。友達になって欲しいのかと返すと宝具の結界に包まれた。解せぬ。 ……まぁ言いたいことは分かるがな。生憎と今は戦争中でそれどころじゃないってのが正直なところだ。 このいざこざが一段落して、そしてオレがその気で居たなら……いやよそう。未来のことはその時のオレに任せるさ。 にしても色恋沙汰に巻き込まれる…ねぇ。呪いだってんなら口付けで解けるんじゃないかと軽口を叩いたら流石に怒られた。 マスターとはどうなのかと聞いてみたら召喚早々別れたとか。マスターを二人暗殺しろとだけ言われ連絡も付かないらしい。 ただ宝具で敵の情報を送り続けているとのことではあるので、その点からの警戒は必要なようだ。 暗殺先としてバーサーカーを勧めてみたところもう既に暗殺した後だとか。こればかりは驚く他無い。 聞く話によると春川を暗殺されたバーサーカーは黒タイツ…パピヨンを連れてどこかへと逃げ去ったらしい。 アサシンの宝具により、その暗殺の様子を実際にオレの目で見せてもらう。春川教授は…望みが叶った、そのタイミングで死んだのか…。 バーサーカーはパピヨンのことを契約者と呼び連れ去っていった。それに加えて壊れた幻想×300。よく生きて帰れたもんだ、アサシン。 にしても大学には確かに通えてないな…流石に札束云々は冗談だったが、ああまで真剣に叱られたのは久しぶりだ。 (この間8000レスほど耐久レース等で空き。4-2694より再開) そしてアサシンからルパンを引き渡される。セイバーとランサーが殺し合っている最中に見つけたらしい。 礼を言って抱きしめたら真っ赤になられた。きっと体調が思わしくあられないのであろう。うん、そうだそうに違いない。 そうだ、体調が悪いのならば梨花を呼んで診てもらおう。…って何故睨まれるのデスカ、梨花=サン。 何とか誤解は晴れたが…河童、お前の犠牲は忘れない。多分。 アサシンは宝具で、こちらが念じれば通じる様に設定してくれたらしい。攻め込む陣営が決まったら教えて欲しいそうだ。 泊まっていかないか誘ってみるが胃が悪いらしい。胃に優しい料理は何があったか。バーサーカーのマスター暗殺の祝勝会に2人で外食も悪くない。 ……さて、不穏な気配を漂わせている梨花を鎮めねばならん。何とか実利面でのアサシンとの同盟も組めそうではあるが。 魔力パスを強固にしようと猟師が唆すが鬼に成敗される。…? どういうことだろうか。 【一回の召喚で二人まで召喚できるように】 そのときだった。魔術回路の強さに、オレ自身が付いていけなくなったのは…視界が、暗転した。 ああ、あれは夢だったろうか。梨花を前にし、剣を振り下ろそうとするオレ。口の中を噛み千切り踏みとどまる……再度暗転。 呼んでいる…梨花か? 全く、仕方のない奴だ…そんなに泣きじゃくる顔はあまり見たくない…。 ……ん、そうだな。オレはお前の王子様だ。あ、いや。知識欲からだ、勘違いするな。 流石に色々あったからか身体が重い。外出は無理だとしてコミュニケーションを重視するか。 ちなみに梨花によればかなりの魔術回路が使い物にならなくなったらしいが、それでも前よりは向上しているようだ。 そして随分と口を濁していたが…梨花の異界に取り込まれ、生き続け、いや死に続ける存在と化してしまうとか。 ははは! 素晴らしい! これでずっと知り続ける事ができる!! 悲観する要素なんて皆無じゃないか! さて、梨花は梨花で絶えず異界の住人の声が聞こえるようになって五月蠅いらしく魔術防壁を組み立ててくるらしい。 とりあえずはルパンにバーサーカー陣営の調査を頼む。無事に帰ってきてくれると良いが。 そして梨花はまだ異界に篭もりっきりなので真紅に電話でもしよう。…ワンコール前に出た気がするが、気のせいだな、うん。 ガードが移動城塞を用意しているらしい。こちらの異界にも負けない守りになるとか。 真紅の安全確認と敵の情報交換について話をすると、ライダーの3つの宝具の情報が出せるそうだ。 しかし…アサシンの情報を抜きにすると出せる情報がないな。貸し1として3つ目の宝具―恐らくは固有結界―について教えてくれた。 一瞬だけの展開。真っ赤に染まる空と錆色の大地が延々と広がる中、ライダーは狂わんばかりの笑みを浮かべていたそうだ。 そのせいでガードは現状戦闘不能だとか。一体何があったんだ。 ――! そういえばバーサーカーのマスター、春川教授が死んだのを伝え忘れてた! 尤もバーサーカーの消滅は確認していないが。 真紅も町の住民に被害がでているのは御三家として許せないと……御三家? それに疑問を覚えるが早いか、ガードが電話をひったくる。 今の発言を忘れれば、貸しはなかったことにする、だそうだ。御三家とやらであることが知れるのはそんなに問題なのだろうか。 まぁ、真紅に悪いことになるなら聞かなかったことにする方が良いか。ガードも気をよくしたようだ。 『ガードの好感度3上昇』 独り言、と前置きしてガードが語る。セイバーとランサーの決着が明日中につく。思い入れがあるなら行きなさい、と。 自分自身に嘘をつくと碌な事が無い…これはガードの実体験の伴った言葉だろうか、妙に重く感じられた。 セイバーとは戦う約束をしている以上、見に行きたい。 さて、あと一人二人くらいは電話ができるか。―そうだな、忍野メメ。タチの悪い奴だが、久方ぶりに声を聴くか。 数回のコール音の後、懐かしい聞き慣れた声が届いた。 「何かいい事あったかい?やらない夫。」 どうやら今は教会にやっかいになってるらしい。オレが八ツ墓村に戻ったことは伝わっているようだ。 さて、何が興味を引くものか…とりあえずオレと友人絡みのことについて洗いざらいぶちまけてみた。 ロリと2人暮らしについてはスルーされた。ロリコンの気はなかったか、安心したようなつまらないような。 聖杯戦争に巻き込まれて寿命が消えた、あげくパピヨンが巻き込まれた。このことについては興味を引いたようだ。 返しにハオについて、軽く血が上った様子で問われる。代行者だとか。全く…関係者だらけかよ、オレの友人って奴らは! 忍の口からハオの抹殺の依頼を誘われる。報酬は聖杯戦争終了後の教会からの詮索を防ぐ、そして前払いも兼ねて礼装をプレゼント、だそうだ。 如何せん殺し合い宣言を受けた相手だ、受けるのはやぶさかでない。ただ『殺す機会があるのに殺さないのは勘弁してくれ』とのことに気をつけよう。 さて、少し時間はあるが梨花に夕飯を任せると糖尿まっしぐらだ。ここはオレがやっておかないとまずい、早速取りかかるとしよう。 夕飯後に梨花の防壁の様子について尋ねてみるが、うまくいかずぼそぼそと聞こえるような調子のようだ。 セイバーとランサーの決戦の場に行くことは梨花も賛成みたいだが、とっさにどう判断するか、その覚悟は決めておけ…と。 しかし静かな夜だ。切羽詰まっていないのも久しぶりだ。異界の住民との契約でもするとしようか。 早速召喚しようとするが、どうも梨花の様子がおかしい。住民が選ばせろと騒いでるようだ。まぁ、元気なのは良いこと、か? 召喚された住民達の中から、シンドバットと鬼の強化となる契約が選ばれた。鬼の秘伝のガーデニングとは一体…。 梨花によればルパンが帰ってくるのは朝になりそうだとのこと。町中を迂回しながら向かっているらしい。 まだ時間も多少あるので誰かとコミュニケーションを取ろうか……そうだ、鬼だ。あの筋肉は良い物だ。 そう、鬼のことを理解するには、オレも鬼のようにならねばあるまい。オレが、オレ自身が筋肉になることだ! オレが辿り着くべき真理の扉――それは知識でも真実でもない、筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 筋肉! 【鬼との好感度が上がった】 【やらない夫の『筋力』がEからDになりました】 2395年 4月7日 昨夜は何があったか…良く覚えていない。確か鬼と話した、ような? 梨花が起こしに来たが、起きてなかったら朝食を作る気満々だったらしい…危なかった。 ポストを確認すると『聖骸布の欠片』が入っていた。忍の仕業だろうな、大層な礼装を送ってくるものだ。有り難く使わせて貰おう。 と、朝っぱらから来客か? アサシンか真紅か…って、バーサーカーだと!? 即座に戦闘態勢に移るリカ。不意を打たれ身体に力を入れるのが遅れる。まずい――と、その正体は変装したルパンだった。心臓に悪い…。 鬼が割って入り、ルパンに感激の抱擁をお見舞いする。良いぞもっとやれ、鬼。 さて、ルパンが伝えてくれたのはバーサーカーの居所と、山に大規模な結界が張ってあること。ルパンの見立てでは内からに備えてる結界だそうだ。 梨花が考えるには、逃がさない為の罠、周囲への被害を抑える為、もしくはその両方か、と。 結界は気になるがランサーとセイバーの決闘を探す方が先決だろう。今日決着が付くらしいこれを逃すわけにはいかない。 梨花は同士討ちになるか片方が潰れるのを待てばいいと言うが、こればかりは譲れない。ルパンも迷惑掛けて済まないな。 商店街を探しているとガードと遭遇する。真紅の様子が酷いらしいが、魅力の魔術…? そんなの使えたら。使えたなら…ッ! ま、まぁオレがイケメンなのは世界が羨む事実だがな! 泣いてなんかいないもんね!(紙が所々皺になっている) 気を取り直して…今日の夜には山で戦闘が起こるとのこと。それまでは町を探した方が良いようだ。 それにしてもまれに外れる未来予知か…スキルか、宝具の可能性もある、な。 何をしに商店街にいたのか聞いてみると、安売りのヤクルトの箱買いをしにきたとか。何してるんだ、ガード。 南の方を探した方が良いと言い残し、彼女は風のように去っていた。現世を存分に満喫してるなあいつ。 次は助言に従い南のくどぅくあ公園を巡ってみる。居たのはバルクホルンだった。3日前から日本に来ていたらしい、もう帰るとのことだが。 彼女が言うに、ここ数日で“旅行者”やホームレスを中心に誘拐が起きているらしい。住民も少なくない数の被害があるようだ。 全く、狙いがそれってんなら身元は洗われてる。天涯孤独の身ってのもこういう時は大変だ。 …で、おい、忍。何を吹き込んだ、おい。「年端も無い女の子と同棲していると聞いた」って何だァ! 実家の隣に住んでる子ということで何とか誤魔化す。振られたのを何度も慰められてるしな、恋人なんて、そんな信憑性…く、悔しくなんか! それとセイバーについてセントラルタワーの近くで見かけたと有力な情報を得る。 あとバルクホルンお姉ちゃんは明日帰るらしい。気をつけて帰るように言って別れる。 セントラルタワー周辺を探ってみるが、誰ともぶつからず徒労に終わる。梨花が魔力に反応する術式を組んでくれたようだ。 近くにいる筈なんだが……どうしても見つからない。炎天下の中歩き回ったおかげで疲れも出ていたため、一旦家に戻る。 もう夕方だ、夜には山でランサーとセイバーがぶつかるはず。それを待ち受けるのが確実だろう。 盗んだバイクで何とやら。ちなみにこのシーンは格好いいオレの姿が見れるから一見の価値有りだ。 【写真が挟まっている】 梨花が免許云々と騒がしいが、今運転できるかどうかに免許なんて些細な問題だ。 山への途中で通行止めに遭う。不発弾が見つかったらしいが、どう考えても言い訳に過ぎない。 上の命令に従ってるだけの警官に付き合ってる暇はない、千匹獣で隠れて通り抜ける。 山道に入り、バイクを置いて上っていく。入り口の部外者用の結界を解除、誰か居た気がしたが…梨花から離れない方が身のためか。 【死亡13】 結界の解除に釣られ現れる黒服達を住人召喚で殲滅。そのまま隠れてセイバーとランサーをただじっと待ち続ける。 日も没したところで、血塗れのセイバーがランサーを担いで現れる。梨花と相談するが、横槍は危険なようだ。見守ることとする。 そのままセイバー達は結界内へと進入。ランサーが言うに魔封じと封じ込めの結界だったようだ。 見えぬ呪術宝具を断ち切り、『神國を討ち滅ぼす剣』にてランサーを消滅させるセイバー。 しかしそこからランサーは『自らを創造したもの』にて蘇生、乖離剣エアを3本創造し放つ。『神國を討ち滅ぼす剣』で相殺するセイバー。 …対界宝具の大盤振る舞いとか、何の冗談だろうか…。梨花も久々に新鮮な絶望を味わったとか。ああ、オレも思い知らされた。 本命以外の撃ち合いでは千日手だ、と共に切り札を開帳する二巨頭。 ランサーは『万物を貫き通す投擲(ブラフマーストラ)』。ブラフマーの名を冠する投擲武器、そのオリジナル。 対するセイバーは『根源に押し流し神崩しの一撃(ミカフツノカミ)』。神域を滅ぼした究極の一撃。 ―――ここだ。手を出すならあの2人が最高の一撃を繰り出すその瞬間のみ。 梨花に命じる。『悲劇を飲み干す背徳の物語』を以て、ランサーの一撃を防げ、と。 真名解放された異界は『万物を貫き通す投擲』を防ぐように顕現する。 他の宝具に補助されてさらに出力をあげるとのことだが、例え神秘強度が数千倍違おうと、幾億の世界を貫こうと、名由他の前では塵同然。 眩しい閃光が消え去った後にも、異界は変わり無い姿を悠然と浮かべていた。とはいえ6割強が吹き飛んだらしいが…。 畳み掛けるように放たれるセイバーの一撃によってランサーの姿が消滅する。 セイバーの前に参じる、オレとキャスター。セイバーは皇国日本の効果で完治しつつあるらしい。 こちらの消耗を見抜かれ、決闘はまたの機会にしようと言うセイバー。確かに、約束を果たすなら互いに全快でぶつかりたいところだ。 そう答えると、これだけで現界した価値はあると返される。子は親を越えるのが最大の恩返しだろうに。 互いに、次会ったときは全力で叩き伏せると宣戦布告をしつつ別れようとした、その瞬間だった。 「令呪をもって命じる……より破壊に特化した一撃を! 全てを終わらせろ貫き通せ――我が宝具よ」 オレは全く反応ができなかった。セイバーはオレを突き飛ばし、衝撃がすぐ側を走り抜ける。 膨大な砂塵の中、立つ影が見える。オレは腰が抜けて立つこともままならない。梨花の直感も働かなかったのは気に掛かるが―― 視界が晴れたところで、その理由がはっきりと分かった。二本の足で立つセイバーの、その胸にぽっかりと空いた……穴。 敵対宣言したばっかりだ、一人だけだったら幾らでも防げただろう! 敵だなんて、嘘をついて…オレを庇って…!! ああ、視界がぼやけてはっきりと見えやしない。しかしセイバーの、オレ達の偉大な生みの親の顔は、脳に、魂に、焼き付いて消えることはない。 泣いてなんていない、泣くのは相手への侮辱だ…。 セイバーは、最後の力の全てを振り絞って『根源に押し流し神崩しの一撃』を放つ。 それは今まで見た中で、一番力強く、そして優しい光だった。 身体の端から消えかけているセイバーに声を掛ける。ああ、不安にさせるつもりはないのに、涙が止まらない。 死者に縛られるな、頑張れ…か。本当、最期まで迷惑掛けっぱなしだな、オレは。 駆けつけた新城をワイヤーが襲うが、消滅する寸前にセイバーがそれを防ぐ。 そのまま合流し家へと帰ろうとしたところで。山麓からの狙撃が新城を貫いた。 『令呪を一画切っての狙撃らしい。これで2画消費か?』 息絶え絶えに、貸金庫と暗証コード「僕の生は国家の為に」を伝えてくる新城。 この国を裏切ったら殺す。必ず殺す。そう叫びながら、愛国心を胸に火葬術式によって塵と消えた。 2395年 4月8日 昨日のことを思い返し、梨花はランサーの真名がブラフマーだろうと言う。 しかしアブー山にあったブラフマーを祈る寺院を最後に……100年前に信仰がなくなった神のはずだ。 オレでさえ碌に知らない、一般では言わずもがなだろう。 知名度から霊核も魔力も本来の億分の一、信仰を失い零落した神。 しかしサーヴァントは英雄を下ろす器の筈だが…梨花が言うには、それはこの聖杯戦争では当てはまらないという。 また聖杯について分かったことがあるらしいが、全く。オレを前に聞くか聞かないかなんて分かりきったことを訊くんじゃない。 聖杯が7つで七芒星を創られ、中心の図書館に大結界が張られた上でメインの聖杯があるようだ。 これ以上のことを知るには、直接7つの聖杯と図書館のメインの聖杯を調べるほか無いということだ。 とにかく現状では、攻撃に長けるランサー、ライダー、バーサーカーをどうにかしないことには立ち回れない。 オレがまともに戦闘に参加できれば良いんだが…ともかくもまずは魔法…いや、魔術? の練習と行こう。 魔術の練習台として河童が召喚されたが、河童には別の良いアイディアがあるという。 折角だからその案に乗ってみようってことで河童が何やら召喚すると…豚? 猫? 何だか妙なのが数体飛び出してきた。 何者か訊いてみると、世界全ての悪…だと? 猟師、やってしまえ。 異界のことなら全て知り尽くしているとか言っていたが、詳しく訊く前に全員吹き飛ばされてしまった。残念。 さて、河童に虚魔術を掛ける前に『虚ろ開きの背』を『異界への片道切符(ストレンジ・ジャーニー)』と呼ぶことにする。 何か梨花が妙な顔をしたが…良い名前だと思うんだけどな、これ。 河童に虚魔術を掛ける実験は見事に成功する。赤のフリルが似合う女性の姿に――女性? お前、女だったのか…。 調子に乗った河童は自慢の雷を披露する。雨を降らせた後に雷撃の雨霰…範囲殲滅にはもってこいだな。 しかしこの虚魔術、強力ではあるが梨花には決して使うべきではないという。梨花は使うべきだというが遮る。 何でも河童が言うには、失敗した場合消滅してしまうという。異界の住民であれば異界に戻るだけで再召喚できるみたいだが。 昼。目下の目標を決めた方がいい、と梨花は言う。 漠然と真実だけを求めるのなら聖杯のみを目指せばいいが、知る過程を重視したいのなら積極的にこの聖杯戦争を調べる必要がある、と。 そうだな――まず当面の敵になるライダー、ランサー、バーサーカーは遭遇次第…聖杯戦争からご退場願おう。 そして両親と聖杯の関係を調べる為に、梨花の言っていた7つの聖杯を巡ろう。“これ”を“知る事”を優先しよう。 優先順位は真実と知る過程を優先、次にセイバーとの約束である皇国日本も最低限守りたい。 真紅や蝶野…できれば敵であるアサシンにも手を回したいが、手が足りるかどうか。 お姉ちゃんとも仲良くしたかったが…そうか、今頃空の上か。こればかりは諦めるしかないなこれは。 さて、とりあえず新城さんの言っていた貸金庫の中身が気に掛かる。銀行が3つあるが、大規模銀行に向かったところUSBが1個預けられていた。 家に帰る途中ライダーの襲撃を受ける。危ない危ない、礼装がなければ即死だった。敵意はないただの挨拶らしいが…殺すな。 どうやら令呪でバーサーカーを攻略するよう命じられているらしい。周囲のバーサーカーは全部狩り尽くしたのでお茶でもしよう、と。 情報交換にお勧めの場所…場所ねぇ…。そうやって彷徨いているとラブホテルの前に辿り着いた。待て、誤解だ! 何かに誘われるように、喫茶店『KON☆TON』へと足を踏み入れる。…店員が全て、LV150以上、だと…? 注文は『水出しコーヒー』と『チョコロールケーキ』、そして『セミのからあげ』。ファンサービスキャンペーン中とのことらしい。 冗談でライダーに、戦闘狂ならここの店員にはふっかけてみないのかと振ってみたが…その、何だ。オレが悪うございました。 ライダーのマスターのことを訊ねてみるが、思いっきり敵視されてるらしい。善くも悪くも純粋…ね。聖杯の調査はバーサーカーのおかげで進んでないとか。 一般的な魔術師と同様に使い魔扱いされてるのは気に食わず、逃げ出したいくらいだとぼやいていた。 駄目元で襲撃を控えてくれないかと頼んでみるが、『戦争をやめるのは肉体も精神も魂も…何もかもなくなった時だけ』だそうだ。 なお9800体ほどのバーサーカーが訪ねてきたが、丁寧な接客に満足して旅立っていったことを記しておく。何処に? 訊くな。 最後にランサーの情報を交換し、3つ目の宝具――いや、バーサーカーの殲滅を令呪に誓って貰う。 【死亡14】 2画で頼んだところ、10画を消費してバーサーカー撃滅を誓ってくれた。大盤振る舞いにも程があるだろう…。 幸運と、次会ったときの殺し合いを誓ったところで別れた。蝉のからあげは中々うまかったことと6500万の出費についても記録しておく。 流石にあんな化け物達の住処にいて精神も擦り切れ、即座に家に帰るのを選択する。USBについても調べたいしな。 日も傾いたところで家に帰り着き、早速家のPCでUSBを読み込む。 フォルダとテキストファイルらしき物が入っていたが、まずはテキストファイルを開くとする。 パスワード認証を求められたので、新城の言っていた「僕の生は国家の為に」を入力。セキュリティはオレに掛かれば丸裸だ。 『皇国日本の聖杯調査レポート』…か。七カ所の聖杯補佐、町中央部の大聖杯、そして…前聖杯戦争の結末、だと…? 選びたい。選びたかった。…が、梨花が居たおかげで冷静さを取り戻せた。まずは、町中央部の大聖杯について確認してみよう。 表示されたのは動画ファイル、どうやら偽装されていたようだ。更に読込画面にサブリミナル効果のある映像が入っていたらしい。梨花のおかげで助かったか。 USBを目標に200ほどの呪詛も飛んできていたらしい。恐ろしいことだ。全く狂気じみた、いや狂気そのものの愛国心か。 またライダーのマスターからも『厭魅(えんみ)』として『仙法』と『天神法』を交互に掛けてきたとか。 アーチャーからは『カバラ数秘術』に近い運命操作を、ランサーからはマントラの力任せの呪殺も山ほど…よく生きて来れたな、オレ。 それはともかく映像を見よう。どうやら参加者全員分の用意をしていたようだ、狂人め。 そして資産凍結を盾に…もとい矛にして、バーサーカーの撃破を要求してきた。 また裏話としてセイバーと新城が脱落した段階で“陛下”が動き出すことを伝えてきた。 正式に動ける3、4週間後になり次第、この地は“浄化”される…要はタイムリミット付きだ、と。 …正直なところ、資産凍結の時点で魂半抜けだったな。危うく聞き流すところだったが、ここから前払いの報酬と来た。 冬木式の聖杯の制作方法が知れ渡ってからほぼ全てが失敗する中、成功したのがこの地の全聖杯戦争だそうだ。 聖杯は『神薙家』『桜田家』『春川家』の三家の合作、『神薙家』が霊地を提出し、『桜田家』が聖杯を作り、『春川家』が不備を消したらしい。 それぞれの先代は全員死亡しており、優勝者に関しては願いを含む一切が不明。その後の聖杯の行方も不明とのこと。 皇国日本が頭を抱える一因になった聖杯戦争とのことで、聞いた感じではどうも今回が二度目なのか? 霊地の七カ所についてはまるで分かっておらず、複雑な式があり何かの陣となっているらしい。 そして町の中心部の図書館にある大結界が聖杯の核だろうと思われる、とのこと。 この辺は部外秘資料だから君に話した事が外部にバレたら首が飛ぶ――物理的な意味…だよな、これは。 面白そうだと思った梨花が適当にPCを弄ると、何の操作をしたのかバーサーカーのハックが露わになり、逃亡した。 この話を聞いた上で、梨花はこの話を受ける必要性は特にないという。力を蓄えれば十分に勝算はある、と。 だが、今この機会社会においてバーサーカーを放置するのは愚の骨頂だ。すぐさま社会を掌握されてもおかしくはない。 また情の面でも、国生みの親に託されて蝶野が捕まってる現状、更には図書館も手放したくはない。 そして最後に――全てをやり遂げた後、端金を投げ返して新城を脅したい。そしてセイバーにチクってそれを肴にしたい。あの世での愉しみも取っておきたい。 そう言うと梨花はよく分かっていると笑うのだった。…こいつもタチの悪さじゃ引け取らないよな、正直な話。オレみたいな一般人が浮いちまう。 さて、方針も決まったところで…アサシンに連絡を取ろう。念じれば来るって話だったので叫んでみた。 いくらなんでも遅過ぎと言うが……何だっけ? 一緒に外食に行く約束? 「攻め込む陣営が決まったら連絡する」…ああ、そんなことも言ってたか。 色々と忙しく、連絡を取る暇がなくて悪かった。バーサーカーが、マスターが死んだがまだ生きているのでそこを攻めると伝える。 アサシンの情報網によればバーサーカーの本体は廃工場か大学にいるらしい。 廃工場の防御戦力は改造人間が20体、バーサーカーレプリカが500体程。大学は改造人間が10体、バーサーカーレプリカが200体程。 一日もあればどちらか確定できるが、出来たら今日の夜にも奇襲をしたいとのこと。 アサシンの戦闘力について聞いたが、これは野暮だったようだ。パピヨンは廃工場にいるらしい。 [アサシンの好感度UP] ガードも戦力として誘えないかと問うアサシン。突然だったので適当言ったら梨花に殴られた。解せぬ。 とりあえず真紅にバーサーカー戦についての打診をするが、無策では危険だと二の足を踏まれる。ガードに代わってもらい問答を開始。 詳細は略すが、バーサーカーの居場所の提供によって協力を取り付けることができた。ガードは遊撃を行うようだ。 後はどちらを襲撃するかだが…パピヨンが捕らえられて無事だと言ったその言葉を信じ大学へ向かうこととする。 向かうルートとしては3つ。 1つ目は山道の近く。危険は少ないけど遠回り。 2つ目は高速道路。町を突っ切る形になり危険、確実に罠が張られている。 3つ目は町中の“なぜか”警戒されていない商店街。正直罠にしか見えないが…。 紆余曲折あったが、ここは最短距離で向かえる商店街を選択する。 罠があるかと思いきや、商店街の様子は実に平和そのものだった。よくよく観察すると、バーサーカーの残骸がそこかしこに散らばっている。手口は斬撃。 詳細は不明だが河童を囮にし先を急ぐことにしようとする…と、そこで襲いかかるワイヤーをアサシンが止めた。 繰り返される鉄線による斬撃をかいくぐり、商店街の建物を鬼の全力でぶち抜いて駆け抜けることとする。 【死亡15】 なおも追いすがり、時にビルを両断しながら襲い来る襲撃者。ここは危険は覚悟で河童に広範囲で剥ぎ払わせることにする。 召喚は無事成功、超高圧電流によりワイヤーは焼き切れ、襲撃者を撃退することに成功する。 思ったより足止めされずに抜けることができた。アサシンは立ち止まって河童と会話していたが、何を話していたのか。 日没前に大学に到着。罠があるなら、事前に梨花が言ってた通り異界で全て踏み潰そうじゃないか。 異界を展開し正面玄関から突入。何も書いていない部屋に入るとバーサーカーコピー達を発見。盾役をアサシンが即殺、残りを河童の雷で一掃する。 地下研究室へと向かう途中、急に隔壁が閉まり始める。宝具を展開し構造把握するアサシンと、隔壁を破壊し進むべきだという梨花とで口論となる。 そこに襲ってくるバーサーカーレプリカだが、アサシンの強襲と河童の雷により撃退。この雷で破壊された隔壁の先へと進む。 先で待ち構えていたのは神秘レーザーを放つ魔道兵器。梨花は遠回りを、アサシンは囚われた人を助けるため短期で片を付けたいと言う。 最初から目指すは短期決戦。ここはアサシンの方針に乗り河童を突撃、雨やプリズムなどで拡散させつつ船で…河童が一撃で落とす、だと? そのまま突入しようというところでクレイモアに気付き足を止める。向こうから現れたのは一人の魔術師だった。 魔術師、伊藤誠との魔術合戦。その最中、彼の魅了の魔眼にアサシンが囚われてしまう。そのまま隔壁の先に消える伊藤に追いすがるオレ。 そのまま隔壁が下り、梨花と分断される。伊藤との交渉タイム。不戦を誓い撤退せよ…か。 お断りだな。彼女さんが助けられない事はわかったが、オレは助けられる範囲の物しか助けない。 そう返したところで伊藤はアサシンを殺そうと剣を振り――そこに現れたガードに腕を落とされた。 伊藤はチクタクマンに与えられた権限から周囲の罠を起動させるが、ガードは意に介さずオレと話を続ける。 助けて欲しいか? そりゃあ助けて欲しいだろ、もちろんアサシンも込みだ。借りが1つ、だな。 アサシンと共にガードの後ろに放られたところで、部屋のトラップが一斉に起爆する。しかしガードには傷どころか埃さえ無い。 その後もレーザーが放たれるが、目を覚ましたアサシンと共に回避する。そして全ての攻撃を平然と受けきるガード。 ガードは伊藤のあり方を尊敬すると。そしてオレを試すと言ってきたが、時間が惜しいから後にしてくれと返す。 一通りの問答の後、ガードは伊藤に向き直り、彼の“姿勢”を守る、と。宝具を開帳し致命傷を与える。 //この辺りうまく文章化できない 「貴方の救いを守ってあげる」と。伊藤の元に一人の少女が駆け寄る。それを見届けたところでオレはアサシンに引かれつつキャスターの元へ向かった。 手を繋いだまま駆け抜け続ける、その途中。見た限りは廊下である一角でアサシンは立ち止まる。目的地はここだ、と。 バーサーカーが現れ交渉を持ちかけられるが即断った。生贄にせず交渉? どっちだろうとお前の提案に乗る気はない。 バーサーカーは『混沌と死の方程式』を展開。周りの空間が歪んでいく感覚に捕われる。 その場にいるだけで精神が軋む。目が内側から刺され耳に焼けた鉄の棒が押し込まれるような錯覚を覚える。意識を保つのが精一杯だ。 精神が壊れる手前まで追いつめられる。目を背けているが“それでも”感じる、冒涜的な化け物の存在を。 精神が壊れる――その前に、アサシンの言葉で正気を取り戻す。覚悟のない者が居て良い場所じゃない、と。 何とか耐えきるが、言葉が出ない。アサシンの立ち向かう姿を無言で見守る―そこで唐突に死を感じた。 【死亡16】 今のは幻覚か、いや梨花の異界の影響か。意識を覚醒させ立ち向かう。邪魔と言われてアサシン一人残していられるか。 目的はこの先にあり、オレは目的を達成するために来た。邪魔だと言われて帰るわけがない、戦場を知る為にも来たんだ。 破滅と裏切りの騎士? それがどうした、俺が知っているアサシンはいつだって誠実な騎士だ。なら背中預けることを恐れる必要が何処にある! お前も信じてくれるなら…オレは“本来の力を取り戻す為ならなんでもする”。本質は間違いなく、清廉潔白な美しき騎士だ。 『問おう、誠実な騎士よ。汝の名はなんという?』 『誠実と真実の騎士、アグラヴィンは――騎士道を掲げて貴方を信じる!やらない夫!』 真のステータスを取り戻したアサシンは、顕現した化け物の感覚を全て掌握し切り伏せる。 オレも、少々ストレスを発散させて貰おうか! 妙に身体も軽くてな! 幾らでも切り伏せられそうだ! そこに梨花も合流、遠巻きに見ていたバーサーカーをタコ殴りにしている。 数千体の“何か”がこの大学に向かってくる気配がする、と梨花は言う。が、それはともかく――― アサシンという一時の同盟相手の為に危険を犯すのは看過できない、どうしてアサシンを命を顧みずに助けたのか正直に答えなさい、と。 あくまでも、助けられそうだったからだ、と。 とりあえずは納得してくれたようだが、それでも次に暴走したらそれなりの手段を取るとのこと。…これは危ないな。 梨花と合流したところでひとまずガードの元へと向かう。そこには巨大なゴーレムの群れが大学に押し寄せていたが、巨大な城壁が囲み微動だにしていなかった。 逃亡の時が不安だったが、この様子ならこちらは任せても大丈夫そうだ。守りはまさに鉄壁か。 こっちは任してアサシンの元へ向かえと返すガード。面白くない事になっているらしい。 とんぼ返りでアサシンの元へ向かおうとするところに、梨花の悪行はそろそろ見逃せないと言い出すガード。何のことだ…? 理由無しに梨花を馬鹿にされてへらへらしているほどお人好しではないが、彼女は秘密主義者で狡猾な性格だとガードは言う。 売り言葉に買い言葉な状態だが、梨花も戻ってきたのでひとまずアサシンの元へ急ぐ。 不完全に顕現した邪神と打ち合うアサシン、だが一進一退で決着は付きそうにない。 梨花の見識によれば、放置すれば自壊する程度とのこと。シンドバットを召喚し、バルクホルンを救出して撤退することにする。 ガードはうまくやっているだろうか。信頼して任せることとして、正面玄関を避けて離脱、脱出する。 日も没したところで家に帰り着いた。まるで数週間ぶりのように疲れがどっと湧き出る。 アサシンは部屋に引き籠もり中。そしてバルクホルンは、3日は起きないように出来るがここで目を覚ますと発狂する。どうしたものか…。 魔術師であれば別だが、ど素人をどうにかするなら最低でも宝具級の何かが必要とのこと。そういや何故バルクホルンは捕まっていた…? さておき、バルクホルンは寝かせておいて、まずは図書館に聖杯を調べに行こう。ルパンに調べさせるのは嫌な予感がする。 だが少し余裕もあるし、ひとまず梨花と会話しておこう。バルクホルンを救出したとき機嫌悪かったりとかな…。 そう訊ねると、「自分の王子様が他の女性を助けるのに一生懸命になっているのを見れば、嫉妬の1つや2つするのです。」と。…え? …な、何か妙な空気になったが、姫だけじゃなくて民も助けるのが“王子様”の役目だ。まあ、嫉妬されているのは嬉しいもんだな、お姫様。 にしてもガードも変な事を言うもんだよな、梨花が悪どい事をしてるだとか。オレは梨花を信じているからな。 聖杯戦争が終わって…その後。オレと一緒にいてくれるだろうか、と。「…す、少しは考えてやってもいいのです。」全く光栄なかぎりで。 さて、一通り話し終えて図書館に向かうが―――結界に阻まれて入れません、所有者のやらない夫です。どうしてこうなった。 梨花によれば聖杯を魔力源とした相当複雑な結界らしい。梨花に言われて後ろを向き、じっとする。グワ―! 頭が炸裂した。 この結界を解除するのには条件があり、1つ目はオレが生きている事。2つ目は他の7カ所の霊地(?)で“何か”を回収する事だそうだ。 時間もあるし早速一つ目の霊地へと向かう。ここは――――因島神社、か。いんすます? 違う違う、いんのしま。 中々複雑な術式で梨花でも難儀しているようだ。その間、梨花の側にいることにする。 作業の片手間に、オレが真紅と何時出会ったのかと訊かれるが――訊かれ…いつ、だ? 思えばアサシンと共に化物と戦った時もそうだ。 おかしい…オレが忘れ事をする!? 冷静に考えたら、“神社の名前”さえも忘れている…だと!? まさにありえないだろ…これは一体…。一体オレは、何を知らない…? 梨花が術式を解除する。視界に映るのは、裂け目。涙を流す、オレ。 バーサーカーを使役する母さん。対峙するのはキャスターを――梨花を使役する、父さん。 これは聖杯戦争? 過去の? 父さんが、予知? 梨花の呼び出す猟師が、タスラムの魔弾? 兎と亀によるアキレスのパラドックスに、桃太郎の召喚だと? 何だこれは…明らかに、異常だ! 現実に引き戻される。俺の名を叫び続ける梨花がそこにいた。今のは、何だ。夢、か? 気を失っていたのはほんの数秒のことらしい。とりあえず見たことを洗いざらい話す。が、梨花にはそんな記憶は無いという。 それよりも頭に七芒星が浮かんでる? どういうことだ? 一角が聖杯『外なる破綻共鳴論』の欠片で白く染まっているらしい。 魔力不足のせいで失っていた魔術スキルを取り戻し喜んでいる梨花。…それは本当に、魔力不足で失っていたのか? とりあえず家に戻る。もう深夜か。アサシンは未だに引き籠もっているので様子を見に行く。 ドアを開けると―――無限に広がる大宇宙、か。って、済まん! まさか着替えてるとは思わなかった! 出ようとするオレをアサシンが引き留める。筋肉痛で薬を背中に塗って欲しいらしい。 オレが知る限りの日常知識を総動員して、アサシンの背中に薬を塗り広げていく。 無理矢理こんな事をさせて? 気にすることはない、むしろアサシンの痛みを取れてやれて嬉しいくらいだ。 マッサージ知識なら資格を持ってる程度にはある、喜んで貰えれば幸いだなアサシン――いや、アグラヴィンと呼ぶべきか? 「好きに呼んで。王の為に生きた一生が正しい騎士道と私が知っていれば良い。」と言うアグラヴィン。 しかし歪められた知識は正さねばならない。それにきっとアグラヴィンの主 “アーサー王” も知っている――とオレは思う。願いはきっと届く。 互いに誓いを交わし、床につく。 2395年 4月9日 目を覚ますと部屋の前で梨花とアグラヴィンが話し込んでいた。なんと言うか…可愛いなぁお前達は。 二人とも朝食には甘いものが食べたいらしい。甘いものは興味範囲外だったんだ………ああ、いや、知っている。オレは知っている…。 知識を、知識を! より多くの知識を! ああ知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい 【日常知識】のランクが“なぜか”上昇しました。 ――はっ? ん、そういえば昔教えて貰った菓子の作り方が記憶にあったな、それにしよう。 にしても最近梨花のことが愛らしくて仕方ない…っと、いかん。口に出ていた。 兎にも角にも聖杯を調べないと仕方がない、か。調べないことには始まらない。 分かっていることといえば、聖杯に溜まっている魔力が暴発したらこの都市どころか地域が吹き飛ぶくらいだということ。 ついでにガードに聞いたことについて梨花に尋ねると、怖くて言えない、と。嗚咽と共に謝罪の言葉を連呼し続ける。 そんな梨花をオレは抱きしめる。怖がることは何もない。何があったとしてもお前を嫌いになんてならない。 そうだ、聖杯戦争じゃ…オレみたいな魔術回路だけの一般人、見捨てられてもおかしくはなかった。 そんなオレをマスターと慕って今までずっと付いてきてくれたんだ、嫌うことなんてありえない。 たとえ幾万、幾億の死の果てだろうと、共に逝ってやる。だから梨花、オレを信じろ。 『キャスターの隠し事が開帳されます。』 『同時にキャスターの地雷原が解除されます。』 これまでの梨花の悪行を書いて渡される。 敵陣営への呪い等の工作・陣地の随時改良、周辺に住む一般人の魔力吸収。 異界を外部で展開した時に周囲の一般人を異界の中に取り込み魔力源に。既に解放しているが少なくとも300人以上の死者がでている。 なお、キャスターは積極的に外に出て行って一般人の魔力を死ぬ直前まで(場合によっては死ぬまで)魔力を奪い取っている。その時は千匹獣を使用していた。 異界の展開時は人を巻き込んでしまう、それはどうにでもしようはあったがバーサーカーを隠れ蓑に好きにしていた、と。 しかし、たとえオレに嫌われたとしても、オレがこの聖杯戦争で生き残るためには必要なことだったと梨花は言う。 確かに実力的に不足している。それでもオレには強くなれる“知識”がある。何をしてでも、お前に負担をかけないマスターになろう。 『共に行こう。共に逝こう。共に往こう。オレは何時までもお前の側に居る。梨花。』 『ここから先は地獄。共に逝こう、永久に地獄で謳う為に。』 【梨花に負い目を作らないという決意により、やらない夫の行動選択に【起源覚醒】が追加されました。】 有言実行。オレの起源を覚醒させる。躊躇うことはない。 オレの魂に刻み込まれた思いを形にする。 ――梨花がオレの脳内の魔術陣と異界をリンクさせる 飽くなき知識への渇望を。狂おしき探“究”心を。 ――魔術陣の制作者との一騎打ち 梨花のため、強くなろうという想いで力に変える。 ――アグラヴィンが宝具で魔術を情報化する 繋げた絆は、何物にも侵されることはないと信じ。 ――厄除けの加護が不吉な干渉を駆逐する 全てが滞りなく遂行され、生まれ変わった気分で世界が別物に見える。何もかも知りたい……その思いに包まれる。 だが、踏みとどまる事が出来る。梨花のために。大切な人のために。 【やらない夫と梨花のステータスが更新されました】 起源覚醒をしたが、中途半端に時間が余ったので真紅にでも電話を掛けようと…おや、番号を間違えたか? 良い声した姉ちゃんが出たのでパンツ野色を聞いてみる。「白っす。」 何…だと? こいつ、できる…! 返しの質問としておっぱいは貧か巨、どちらが正しいかを問われる。貧乳こそが正しく、この世の正義だ。 +【著者、やらない夫の貧乳への愛は長すぎるため省略されました。閲覧する場合は左の+を押して下さい】 はっきり包み隠さず言うなら、俺の心より愛する人が貧乳だからとでも言っておこうか。 お前はアイツの綺麗な身体を知っているか……? 一度あれを"知"ったその時、百年続いた夢から覚めたような感動を覚えたね…… あの清浄な輝きこそ、至高の胸に他ならない! ……悪いかね? 愛は全てに勝る……しかしそれだけ逃げるのは確かに卑怯だな。 強いているなら……抱きしめたときに正面から全身を抱き留めることができる…… そして手のひらにその全てを収められるのもまた愛らしいだろ。掌に収める征服感……堪らないとは思わないかね。 さらに!!真髄は恥じらいにこそある! 巨乳故に自らの胸への視線に耐性を持ってしまっているのでは恥ずかしがる姿を拝めないではない…………これは中々のデメリットだ。 貧乳ならば……貧しいのを気にして恥ずかしがる……ふふっ……素晴らしい。 特にだ……『ごめんね・・・私・・・小さいから・・・』とか言われたらしたら……堪らないだろ。 未来についても同じ事が言える……巨乳は大きくなっても小さくなっても型崩れするだけで未来が無いだろ。 貧乳は萎んでも目立たず……大きくなればそれはそれで美味しいだろ。未来への可能性を持っているだろ。 つまりだ……おっぱいは皆等しく平等だが貧乳のそそられる点が何かと問われれば『成長性』に他ならないッ それは大いなる可能性であり、同時に「征服」でもあるんだよォォォオオ 大きさも、包容力も、巨乳には遠く及ばない――子供や男にも近いだろう……だが!! 近いからこそ!!!それを分ける決定的な差異が際立つのだぁぁぁーーーー!! それはこれ見よがしな巨乳など及びもつかぬ発見の喜びをもたらしてくれる 故にあえて宣言しよう――ビバ☆貧乳!!!!貧乳!!貧乳!!貧乳!!貧乳!! 揺るがず、そのありようを変えず…………全てが手に収まるその慎ましさ、胴のラインと一体化した美しさは……まさしく美! その美しさに心打たれずしてなんとする!!これが…………貧乳の無限の可能性!! 大きいのが良いんでしょとかそうやって一方的に男性みんな大きい方が好きとか思われてるのは我慢ならん 小さいのが好みであり、それに欲情するのに理由など要ろうか!要らん!!今までの全ては貧乳なのだよ!! 巨乳は確かに性的興奮を覚えるが……貧乳は、美しいんだ…… ちまりはーーーーーーーーちっぱいprpr そしてオレは「貧乳を愛している」もん。 電話越しに、巨乳派としてもその情熱を認めると返される。だがオレの “魂を揺るがす咆哮” に動じないとは、そっちも並じゃない。 巨乳についても聞きたいところだが、生憎と時間がない。好きな童話や神話について尋ねてみる。 インドの神話、特にブラフマーという創造神が好き…ブラフマーとはまた通な。これがオレでなかったら分からない奴も多いだろうに。 黄金の卵(ヒラニヤガルバ)という物から“この世の全てのものを造り出したとされる創造神”、か。図書館に入れさえすれば調べられるものを。 電話番号を登録し別れる。面白い奴だったな。そして妙に体が軽い。きっと愛を叫んだからに違いない。 【創造神の加護】 B+ 取得 太陽も頂点を過ぎたところで、アサシンを誘って霊地探索に出掛ける。大学と公園か…大学にしよう。 異界から出ると、早速ライダーから激しい“あいさつ”を食らう。聖骸布がなければ即死だった。 マスターから安全に蹂躙するように五月蠅く言われており、削りに来たそうだ。史実通りの “強襲&逃亡” …全くいい迷惑だ。 大学に到着。梨花が魔術スキルにより聖杯の存在を察知、また死の気配を感じるという。見抜いたとハッタリをかまし、現れたのは朝倉ハオ。 バーサーカーの陣地が落ちたため、聖杯の欠片を求めて訪れたという。全く、この聖杯戦争は知りたくなる物が多すぎて困る。 軽く知的好奇心に飲まれかける。アグラヴィンが代わって交渉するが…サーヴァントを侮辱する気配と、式神? ALL Aクラスか…。 莫大な神秘を纏い、これから名を残す英雄並の存在感、知識も魔術的技量もあるようだ。 一旦ここは逃すこととする。空に待機させていたライダーと共に去るハオ。英雄の座の完全消滅が願いだ、と残して。 馬鹿げた出力の聖杯の魔力、及びサーヴァントと座の関係を利用すれば、叶えられる可能性は高いようだ。 大学に入ったところでアグラヴィンから願いは何かと問われる。オレの願い。やはり真実を知ること…だろうか。 アグラヴィンは、真実に救いは無いと言う。そこには脚色も何もない。全ては受け入れざるを得ない。逃れ得ない。 その時に備え覚悟する事を決める、と。 《 知 り た い 》 背後から得体の知れぬおぞましい声が響く。振り返るが、そこには梨花が居るだけだ。アグラヴィンも何かを聞いた様子はない。気のせい、か? 聖杯の要へと辿り着く。梨花は手際よく術式を展開し、アグラヴィンは周囲を警戒する。 視界が闇に沈み、意識は彼方へ向かう。再び、あの聖杯戦争の続きへと。 父さんが梨花、いやキャスターと話をしている。『桜田』『神薙』『春川』 の名家による聖杯戦争。これは明らかに様子がおかしいと。 意図的な情報流出・令呪の宿り先範囲の変更により、誰かがこの聖杯戦争の成立を妨害させようとしたのだろうとキャスターは言う。 母さんはキャスターに押し負けたのが悔しく落ち込んでいる。相性の問題だったと慰める父さん。 『桜田家当主:桜田ジュン』、『春川家当主:春川獏』、『神薙家当主:神薙凪』、『栄光の頂:素晴らしきヒィッツカラルド』、『最強:Z-ONE』 二度と聖杯戦争による悲劇を起こらないようにしたいと、父さんは自らの願いを口にする。使用後の聖杯は母さんに譲るという。 キャスターは、二度と悲劇が産まれない為にマスターを聖杯の元まで届ける、と。 そう口にしたところで意識は現実へと引き戻された。 【死亡17】 梨花とアグラヴィンは周囲の警戒をしている。どうやらアサシンの宝具が機能しない相手らしいが、隠れているなら戦闘力はそれまでということだ。 つまり、オレ等は正面から相対するか、逃げれば良い。梨花にタイミングを任せ、間操で小石を巨大化させ視界を封じる。 虚魔術で千匹獣を召喚しそのまま逃走する。召喚の文言しか聞こえてないはずの奴は、今頃見えない敵と冷戦していることだろう。 にしても不思議な感覚だ。まるで“熟練の戦略家” のように行動できた。 【日常知識】 A+ → A++ 【アサシンのステータスが更新】 大学を出ると、再びライダーの襲撃。だが辛うじて避けることに成功する。 折角会えたんだ、もう少し互いを知り合おうじゃないか。こんなに平和なオレらを狙うとは…さては惚れたか? なんてな。 生き様の全てが戦争のライダーと、生きる事全てが知る事のオレは対極で…そして限りなく同位だ。 どうも気に入られたらしく、オレは殺さないがサーヴァントは殺すという。流石にそれも看過できない。 マスターの願いは自らの破滅を意味するというのに、サーヴァントってのは切ないものだ。 今度は向こうからデートに誘う、と微笑むライダー。心臓を握られる感覚。オレはそこに人間の狂気を見た。 疲労からか倒れ込んだオレは家まで運ばれていたらしい。随分と迷惑掛けっぱなしだな。 迷惑掛けるといえば真紅ともしばらく会話していなかったな、電話をしよう。当然…いたずら電話以外に選択肢はない! ヤクルトの出前、のふり。効果は抜群だ。慌ててキャンセルする真紅にここでネタばらし。 気を取り直す真紅に、ルイズコピペ爆撃を投下。しばらくの間。「式は何時にするの?」 一撃必殺。やらない夫は死んだ。スイーツ(笑)。 何とか冗談ということで場を収める。泣かれても、その、何だ、困る。 ガードの話を振るが、大学から逃げた後ライダーに襲われ令呪を一画切ったという。疲れている…サーヴァントが? まぁアグラヴィンも筋肉痛になってたくらいだが…。さておき聖杯について知りたい。共に調べようと誘うが、断られる。 先代、真紅の父親の手記から察するに聖杯は危険過ぎる代物だという。調べるな、という警告だろう。 ガードの要塞は無事であり、【サーヴァントが後、2騎落ちてから】合流するとのこと。 そこでガードが電話を替わる。声に深い精神的疲労の色が見える。 ライダーは【敵が多人数である程強くなる】と教えてくれるガード。また自身が脱落したら真紅を保護して欲しい、と言う。 どうにも弱り切っている様子なので、ヤクルトを届けようかと言うと、弱気に気付いて立ち直ったようだ。 ガードと言うからメンタルも含め屈強な英雄かと思ってたが、人間らしい面が見えて嬉しいものだ。 真紅と同じように、自分自身も守るようにと伝える。ガードは最後に、慰めてくれてありがとう、と。 まだ時間もあるので、次は件の巨乳好きのお姉さんに電話を掛ける。我が “貧乳の桃源郷” を超える、伝説の巨乳列伝…聞かせて貰おうか! こちらの“情熱”を読み切り、“論理”で対抗してくる彼女。全ては読まれている。…だが! +【著者、やらない夫の貧乳への愛はやはり長すぎるためまた省略。閲覧する場合は左の+を押して下さい】 オレが小さいのを好む理由は触れた時の感触だろ!! 優しく触れれば柔らかく、強く触れれば固く………… 毎日の朝日のように同一で日々姿を変える物だ!! 確かに火は常に暖かいかもしれない……巨乳は常に救いかもしれない。 だがな…………オレは求め続ける!!最後まで!!諦めず!! 場所によって豊かな感触を得る事が出来る……無限の可能性を秘めた貧乳を!! 無駄?無駄だと?笑わせるな!! 例え巨乳が優れていようと、個人の好みまでは操れないだろ!! オレは負けない!! 非合理であろうと!! ちっぱリストの論を叩きつぶすだけ勝てると思ったかぁぁぁーーー!!! それに巨乳の欠点もある…… お前は未だに大きいほど良いという固着概念に縛られているだろ。 古代のギリシャやローマの例を紐解けば………… 胸は小さく形が美しいものほど良いとされ、 巨乳はただのデブと同じ扱いだっただろ。 そして……巨乳は重力の誘惑に逆らえないだろ!! いずれ必ずその引力に引かれ醜い姿を晒すことになろうッ!! 得意の“論理”が錆び付いてるだろ!! お前は……貶めることでしか自らを誇ることのできないーーー ーーー嫉妬の奴隷だろ!! 平坦な丘だからこそ……その小さきポッチ(乳首)が!! 二つが!!目を引くだろ!! 山脈を超えるのだけが山登りじゃない!! 丘を歩くのも立派な…………『山登り』 だ!! お前は “ 強 敵 ” だっただろ。 オレの好きな人がちっぱいでなければ…… オレは負けていた…… 勝者からの敗者への礼儀だ、受け取れ。 『巨乳の良さを認めた上で叫ぼうーーー ーーー貧乳こそ至高なり。』 好きな人、と言ったところに食いついてくる。適当に個人特定されない程度に答え、そちらはどうなのかと聞くと、釣り合う男がいないのが悪いという。 悪いことを聞いたと思ったが、向こうはさして気にしてないようだ。趣味は才能開花、職場の男は全員堅物の役立たずだそうだ。 そういえば、と。図書館が閉まっていて調べられないので代わりに彼女からブラフマーについての話を聞いてみる。 三位一体(トリムルティ)。シヴァ・ヴィシュヌ・ブラフマーの三神が集まった状態で、またの名を『ダッタートレーヤー』と言うそうだ。 ダッタートレーヤーの加護を、と。そう言って電話を切る。側には梨花。 何と言うか…熱くなって本音が駄々漏れになったが、オレはお前を大切に思っているからな。 日も傾いてきたところで異界の住民と契約を結ぶ。 純粋に鬼を強化し、また新規に鉄道との契約に臨む。…契約に失敗したら帰りそうなタイプだ。話も聞きそうに見えない。 望む物を訊く。「絶対的で逆らう事の出来ぬ正義!! 圧倒的で完全無欠な秩序!! 至上で揺るがない不動の信念!!」 ならば問おう。今現世には罪なき人々に仇なし、涙を流させる悪が居る。それを打ち倒す為に動くオレはなんだ? 正義ではないが、良い信念だ、と。そう言い、全力を見せてもらおうとオレを試しに来た。ならば…行くぞ、梨花。 正直な話…正義なんてどうでもいいが言質を取ったらコッチのもんだ! 河童の雷を受けた鉄道は、オレ達を認め契約は成された。 日も落ちたところで、梨花は明日からまた地獄になるという。分かってはいるが堪えるな。 今の内に聖杯の要を調べに行くとしよう。留守番は……そうだな、異界の住民に頼んでみるとしよう。何か梨花が焦ってるが大丈夫だ問題無い。 ゾッドと名乗る住民に留守を任せ、海岸沿いの霊地へと足を運ぶ。 星の綺麗な夜だ。好きな星座は何かあるか訊いてみると、アグラヴィンは『チャールズのかしのき座』だと答える。またマイナーなところを。 理由を訊くがはぐらかされる。オレに隠し事をして無事だとは思ってないだろう、少し手荒になるが――っ! オレは何恥ずかしいことを! 海岸の洞窟内に聖杯の要はあった。『数理多層屈折(アルティメ・アカウンス)』と、聖杯に取り込まれたアーチャー、ピタゴラスから答えが返る。 交渉開始。どうにもオレはピタゴラスには気に入られてないようだ。だが他に勝たせてはいけない陣営を引き合いに出し落とし所とする。 サーヴァントは、聖杯から溢れ出ようとする膨大な魔力の何かの蓋になっているらしい。 この聖杯戦争は聖杯戦争を目的とされていない。複数の神霊級に外部から見張られている。聖杯に取り込まれた今の役割は負荷の分担。 ここまで語ったところで、メインの聖杯から何かがやって来ているのを感じ取る。『にくい』と。 だがこれは汚染ではない、と梨花は言う。汚染ではないが地獄だ、とピタゴラスは言う。 聖杯に埋め込まれていた情報を受け取り、死にものぐるいで外へ逃げ帰る。 家まで辿り着いたところでライダーの襲撃。何とか回避するが、ライダーは更に【魔弾の舞踏】にて全方位攻撃を行う。 異界展開前の蹂躙。最大限に防御してなお倒れる俺と梨花。アグラヴィンはオレを守ろうと、命を賭してライダーに向かう。 引き留めようと叫んだ、その瞬間。銃声が響く。撃ったのはライダー。しかし、撃たれたのはグラヴィンでも、オレでもない。 梨花の左胸に穿たれた穴。銃弾は正確無比にその心臓を貫いていた。だが梨花は動きを止めない。 家の異界がうねり曲がり始める。飴細工のように崩壊を始め、あらゆる世界の因子が顔を覗かせる。 金属を擦り合わせたような怪奇音が梨花の口から漏れる。直感に任せ離脱するライダーのつい直前までいた場所、いや空間が破壊されよく分からない物に成り果てる。 狂気を、瘴気を撒き散らす、意識のない梨花。その体からは“無数”の視線を感じる。その一つ一つが悪意と敵意を放つ。 自分が行くと引き留めるアグラヴィンを、オレは言葉で制する。これはオレが。オレがやらなきゃいけないことだ。 手の届く距離まで近付く。指先一つ動かしても殺されると確信する殺意。オレは、全身全霊を込めて梨花に呼びかける。 それは梨花に届いたのか、膨大な狂気と死と絶望が収まっていく。このタイミングしかない。令呪を用い、戻ってこいと、オレと共にあれと命じた。 全てを吸い込むような黒い手がオレの首に掛かり…意識を取り戻した梨花によって制御され、消滅する。 まったく手の掛かるお姫様だ。目指すはハッピーエンド…それだけだ。 【【反骨の相】 A が消滅しました】 家に入ると、そこには無惨な姿で倒れ伏すゾッドと、それを見下ろすルパンの姿があった。 何故かと問うが、ルパンは答えない。とりあえず梨花とアグラヴィンを別の部屋に移し、二人きりで話を聞くことにする。 重い口を開くルパン。そこから語られたのは、思い出すことも躊躇われるような極めて冒涜的、狂気的な出来事の数々であった。 これらについて記述することは異界の深淵を記述するに等しく、さしものオレでも躊躇われる。深淵もまた覗いているのだ。風呂とか。 片付けはルパンが済ませてくれたらしい。感謝する。 バーサーカーは量から質に方針を変更し、大型魔道兵器を大量生産しているらしい。『セイバーの一撃を耐える強度』が目安のようだ。頭が痛い。 そしてランサーのマスターの宝具が、『日輪よ、具足となれ(カヴァーチャ・クンダーラ)』。待て、マスターと言ったか? 肉体を一体化している上装備者に不死の概念を与えるカルナの鎧。ランサーの加護もあることを考えるとマスター殺しは不可能だとのことだ。 と、そこで電話がある。皇国日本の関係者を名乗る彼は、資金凍結を解除したことと、バーサーカー…チクタクマンが全滅したことを伝えてくる。 「苦難を乗り越えて成長し豊かな人間になってくれ。君の声が聞けて良かったよ」と。そう言って電話は切れた。 真偽の確認のためルパンは外出、とりあえずは鬼とコミュニケーションを取ることとする。 鬼は人と共存していけるかと聞いてみるが、彼は無理だろうと、一時の夢でしかないと、そう諦めた顔で言う。 だが夢というなら、それが実現できるときを目指すだけだ。お前の優しさは知っているからな、優しい優しい鬼よ。 さて、一日の最後に梨花のところへ行く。とにかくも問題事が多すぎる、まずはオレの身体自体がどうなってるか聞いてみる。 何らかの膨大な加護が付いており、また魔術陣からは脳に直接影響を与えて行動の最適化、生存特化の知識、etc。 セイバーの去り際の加護に、梨花自身の厄除けの加護も付き、もはや神の悪戯のような環境だ。 そしてアーチャーから貰った記憶を再生する。…ん、どうした梨花、変な顔でも見たかのような顔をして。 父さんと母さんが組み、アーチャーを従える春川獏との戦い。膠着する戦闘に、父さんは獏と会話に臨む。 嘘をついた物は死ぬ、そのルールを飲んでの対話。聖杯を作ったのは神薙と春川で、後から桜田が入ってきたらしい。 獏は父さんの望みを問う。聖杯戦争が始まってから生まれた望みを。見抜かれたことに当惑する父さん。 満足したらしい獏はアーチャーに宝具の開帳を許す。敦盛を踊るアーチャー。下天の内を比ぶれば、夢幻の如くなり。 周囲の神秘を喰らい、飲み干し、そして消え失せる。全員が思考を停止した刹那――世界を変革した軍勢が襲う。 そこで目が覚めた。スキルを取り戻し浮かれる梨花の姿がそこにある。 【専科百般】 C+ 己の力量の乏しさを再確認したところでおやすみを告げる。冗談のつもりの一言から、梨花の部屋へ。 何があったかは、ここでは語るまい。マスターとしてでなく。サーヴァントとしてでなく。一個人としての二人の姿があった。 2395年 4月10日 爆撃の音と衝撃で目を覚ます。ライダーめ…まぁ異界の頑丈さがよく分かったからいいか。 早速梨花が顔を見せる。随分と可愛いエプロン姿だ。カメラで撮っておこうと、冗談交じりに言うと許可が下りた。 折角だからツーショット、タイマーをセット…と。べ、別に緊張してなんか…ああ緊張してますよ顔真っ赤だよちくしょう! さて、今日はどうするか。梨花とアグラヴィンとでライダー・ランサーの情報をまとめる。ライダーの戦鬼っぷりが恐ろしい。 ランサーの大神宣言の情報をアグラヴィンに公開。お返しにエア、アヴァロン、魔力炉の情報を貰う。 魔力炉が13個…毎ターンMPが39000回復? 何だこのチート。しかも異界の影響じゃ壊せないと来たか。 これからやらなければいけないことは、【ライダー対策】 【ランサー対策】 【ガード合流の勧誘】…全く泣けてくる。 とりあえずはお姉ちゃんをどうにか…色々と手は考えたが、皇国日本の人に頼むか。電話を掛けると例のイケメンボイスが現れた。 海外への避難を請け負ってくれる条件として出されたのは、白紙の自己強制証文。キャスターは猛反発するが、オレはこれを受け入れた。 さて、流石に送付が戦争中はやめて欲しいところだが―――5年後? しかもバレバレの棒読みじゃないか。全く、食えない人だ。 時間も空いてるので真紅に電話を掛ける。ガードが出るが…ほうメイドかーってたまに真面目に掛けようとしたらふざけてるんじゃない。 どうやら精神的には立ち直っているようだ。真紅を守る立場なんだ、しっかりしてくれているなら助かる。 【(ガードって真面目で臆病で頭良いから凄い弄りたくなるだろ。さて……さて……さんざん弄ったし……)やらない夫、心の声】 バーサーカーが脱落した件について説明する。倒したのは恐らくランサーだろう、とのこと。ガードを単独で向かわせると言うが、後に回す。 ガードの神託によればバーサーカーを滅ぼしたのはブラフマーストラによるもののようだ。それと海岸で戦闘をしたことが引っかかるという。 水と親和性の高い宝具による物ではないかと推測し、神託で答えを得るガード。ポセイドンの槍の複製…即座全回復とかチートだろう…。 そしてランサークラスで宝具を生成できる理由は【無窮の叡智】Exによるものらしい。異界の住民を増やしてリンチするしかないか…? ガードのことだが、真紅自身は調整を終えた『薔薇の繁栄圏』があれば充分だという。 正直なところ心配であることに変わりはないが、こちらの手数のためにもガードの防衛力は重要になる。 礼装と共に送ってくれるらしいが……電話の向こうから喧噪が続いてる。こんなところで令呪使ったりしないでくれよ、な? 合流の約束を取り付けられたところで、知れば知るほどランサーへの勝ち目が無さそうに思えてくると愚痴るアグラヴィン。 何か思い出せそうだという梨花、それを手伝うアグラヴィン。しばらく目を閉じていた梨花だが、不意にその目から涙が溢れだす。 何があったのかと心配するが、梨花は願いの理由を思い出したからだという。聖杯の獲得への決意を新たにする。 【※召還時に3人まで同時契約できるようになりました。】 【召喚時の制限が『一部』撤廃されました。(異界強化用の住民・行動回数増加用の住民 etc etc etc )】【予知・予言系統、陣地操作系も追加です。】 さて、住民の召喚条件も緩和された。戦力が足りない、ならば増やすのがオレ達のやり方だ。 アグラヴィンが見学する中で新たな異界の住民との契約を開始する。混沌とした異界が膨れあがるのも、もはや見慣れた光景だ。 早速の一人目は…竹取物語の月の使者か。彼の名誉のため、登場時に特に何も問題はなかったことを念を押して記しておく。 矢避けの加護を試させてもらうため河童を召喚、全力の落雷を落とす――無傷、だと!? いや確かに1500年も過去の日本の最高クラスの軍を退けたのは分かる、分かるが…とんでもないな。 しかし了解もなく攻撃を加えたのは失策だった。不興を買ったようだが、謝罪と説得は功を奏したようだ。…心臓に悪かった。 「如何なる『運命』も諦めるな、若いの。」そう言い残し、彼は異界へと消えていった。 さて、次は ―――異界から刃を手にした女性の白い腕が伸びる。安全地帯だからと完全に油断していた。 狂気に彩られた瞳をたたえ、「浦島サンを連れ去るモノはシネ」と、異界の管理者…梨花にすら牙を剥くとは。 腹に据えかねた様子の梨花だったが、そこに現れた青年が狂気の姫君を異界に送還した。名を、浦島太郎。 どうにも先の姫様には相当苦労させられてるようで、他人事ながら哀しくなる…避難部屋を貸すことで契約を締結した。 最後……!? 聖骸布がなければ即死だった! まさしく焼くような輝きが射し、現れたのは太陽神トナティウ。 生贄を喰らいに来ただけだ、と殺意を振りまいて襲いかかる。まさかここが戦場になるとはな! 船で守りを固め、鬼で押し込む。幸い火力はそこまででもなく…いや、敵勢力が馬火力過ぎるだけか? 軽い持久戦でトナティウは魔力が尽き音を上げた。しかし、生贄が悪いことだなんてオレは言ってもいないのに何を勘違いしているのか? そんなに生贄が欲しいのならな(3時間ほど演説が省略されました)ってことだ。おお、分かってくれたかトナティウ。 そんなこんなで、皇国日本からお姉ちゃんを迎えに来る時間である。何か息切らしてるが…なんかあったか? 故郷に送り届けてくれるよう頼んだが一度聞き返された。本当に何があるんだ。まぁいいか。 さて、夕方にもなったしライダーどいて外に出れないし、今の内にアグラヴィンと話をしておこう。
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やらない夫 / 、_,ノ ヽ / (● ) 丶 / (⌒ l /  ̄l__) __ r‐ ‐-- 、 ノ |  ̄`》 上 >‐-.、__ / 〉二〈 レ<>㍉、 > / |ニニ| / ヽミ、 />ヾ,__ン |三ニ| /;. -‐- 、 =ド、ヽ// j `.- ┏─やらない夫 ─────────────┓ //_/ ̄ヽヽ | ニ|| }} ≫≪= .│ …お袋は親父のせいで死んだだろ||`|`i⌒j |||二// }} 二// / .┗───────────────────┛/∧ ゝ二 ノ ノ !二ノ_ }} =// \ | (__,イ_,. - | ヽ` ー--イ =∀ニ|r‐㍉、」」、} ≫ (`ー‐┴ー┴‐ー┴---'‐'")| ` ー┬' =/二 \ =}}ニVX´  ̄,《「 ̄ ̄ ̄ ̄「 ̄ ̄" |= |= =|ニ \ノ=三| 、\ ri´ | ̄ ̄ ̄ ̄| |二|二二|ニ }}}=〉ニ=ト 二ユ__ / i! _x≦'" ̄ ̄\ ヽ=|二/ニ }}}=|ニ=|ニ 〃´ ;x< ≧ \ | ヽ\/|二_ }}}ニ|ニ=/< // / // \___ ハ 、 \=〉‐-- 二_ー‐'ニ/二二| |// _ l=/ =_ ヽ=、  ̄ \__ 、 ヽニ〉|||||ト]トrへ二ニニ/ = _ = l=| = ≧\三≧x ヽ┏─ システム─────────────────────────────┓┣────────────────────────────────── 【双銃双剣】 やらない夫 ♂ 『戦士』<?> 『??』<?> <スキル> 『攻撃』 『チャージ』 『バッシュ』 『ニ闘流』 『??』 <ユニーク> 『双銃双剣』…???? 【賢者】やる夫の息子 母や自分を捨てた彼を追うために、冒険者となる 【称号】持ちに相応しい実力を兼ね備えているようだ┗──────────────────────────────────┛ 戻る
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部室にある要らない物 持ち主不明の品や壊れた物などを書いていきます。 しばらくしたらオークションするかもしれない。 誰のかわからないもの そのうち捨てる ヴァイスのSAOトライアルデッキとスリーブ ヴァイスのダ・カーポブースターパックの空箱 ヴァイスのとあるデッキ 三国志大戦スリーブ ヴァンガードのデッキ ストパン坂本さんのスリーブ プリキュアのプリズムコネクト参戦記念ポスター まどマギポスター 伊澤って書いた折りたたみ傘 キタ━(゚∀゚)━!のアクセサリー アイマス一番くじG賞、生ブロマイドセット 壊れ物 HPのプリンター(じつはケーブルがないだけで、ちゃんと動くらしいけど) プロジェクター(古い方) もらってほしいもの
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「そう…でも。いまさら、逃げられないよ、センパイ。」 さくらちゃんの眼が、怪しい光を放った。 またツバを垂らして…それとも、手で? も、もしかして…く、口で、とか?それともそれとも… と、さくらちゃんの足が伸びた。 「ひあ!さ、さくら、ちゃん!?」 「…こんな汚いモノに触れるわけないでしょ? 足ででも苛めてもらえて、感謝してほしいくらいよ、センパイ?」 「あぎ!あ!だ、だめ!そ、そんな…あひ!つ、つぶ、潰れちちゃう!」 「うふ…それがいいんでしょ?Mでヘンタイなさくらのペットは…?」 「うああ!あ!あ!…ひっ!うああ!」 痛いほどに足の裏で踏まれ、押しつけられ、 それでもぼくのヘンタイ●ンポは萎えることは無かった。 気持ちいい。その時。 「…滑りが悪い、な…あ、そうだ…」 「え…!?」 ぬるり。 と。それまで単調に踏みつけてくるだけだった手が、亀頭の先をくるりと回り込み、 その足裏をカウパーに浸し、再び根元まで降りてきた! 「ひあぁ!?あ!」 「うわあヌルヌルだよ…でも、動かしやすくなっちゃった♪」 時折、亀頭を包み込み、溢れるカウパーを全体になすりつける。 カウパーは潤滑剤となり、さくらちゃんの足裏は、 まるで軟体生物のように滑らかにオチンチンの上をすべっていく。 「ふあ!あ!や!ひや!あ!あ!あ!」 ぼくはもう、あえぎ声をあげることしかできなかった。 気持ちいい。ただひたすら、気持ちいい! 「そんなに、気持ちいいんだ…センパイったら、いやらしいなぁ」 「そ、そんな、こと、い、いわない、で…!あ!あ!」 「ねぇ…いつもは、自分でしごいてるんだもんね?一日に何回くらい?」 「そ!!そんな、こと!」 「センパイってば、オ●ンチン苛められてこんなに気持ち良さそうなんだもん、 オ●ンチン気持ちよくなるの大好きなんだもん、いっぱいしてるんでしょ?」 「うあ!あ!いや!言わないで!あ!あ!あ!」 「ほら…正直に言わないと…やめちゃうよ?」 「ひあぅ!は、はい…ぼく…ぼく…んくぅ!!い、いつも…自分で、し、しごいて、ますぅ!」 「うんうん。で?一日に何回くらいしてるの?」 「そ、そんな!い、一回か…にか…い、いやだぁ!は、恥ずかしいよぉ!」 「あは…恥ずかしい告白して興奮してるんだ…またいやらしい汁出てきた。 …もうイキそうなんでしょ?ねぇ?イキたいんでしょ?」 「ひっ…!ひあ!ぼく…!ぼく…!ふひあっ!」 「ほら…さくらの足でイッちゃうんでしょ?さくらの足、気持ちいいんでしょ? ね?ちゃんと自分で言って。そしたら…イカせてあ、げ、る」 「あ…あ…!」 足でされて、き、気持ちいいなんて…そんな恥ずかしいこと。 ぼくはさくらちゃんの視線に耐えられず、目をそらした。 でも、オ●ンチンは、さくらちゃんに足コキされてるオ●ンチンは、 すごく…すごく…! 「…言ってくれないなら、やっぱり、やめちゃおっかなぁ…いいの?」 「ひ、ひや!だ、だめぇ!…あっ…!!」 「んふふぅ~?ん?なぁに、センパイ?」 だめ、なのに。思わず口から出た叫び。 ぼくは…もっと、もっと、して欲しい! 「さ、さくらちゃんの足、気持ちいい! ぼ、ぼく!さくらちゃんの足で、い、いっちゃ、いっちゃうぅうぅうう!」 「足でされるの、そんなに気持ちいいの? 足でされて感じちゃって、ヘンタイ●ンポ、いっちゃうの?」 「あ、き、き、気持ちいい!気持ちいい!あ、足で…! さくらちゃんの足でされるの、す、すごく、い、イイ! ぼくのヘンタイ●ンポ、いっちゃう!いっちゃいます!イク!ふぁ!イクぅ!!!」 「あはぁ…よくできました。イッて、いいよ…」 ぐっ! と、ひときわ強く踏みつけられたその瞬間。 「ひぎぃ!ひああ!うあ、うあああああああああああああああああああ!!!!」 大量の白濁を吐きだす、ぼくのヘンタイ●ンポ。 「あは…すごおい…ふああ…!あっ!」 それを見て、さくらちゃんの体が震える。 ぼくのイクところを見て…さくらちゃんも感じてる。 軽くイッちゃったのかも知れない。 「ひぁ…ら、らめ…も、もう…!」 「あは…ダメよ、まだ…もっと、もっと…イキまくりなさい。 さっき言ったじゃない?イカせてくださいって。変態チンポ、イカせてくださいって。」 「だ、だめ!!こ、これ以上イッたら、おかしく、なっちゃう、よぉ…!」 「うふ…それ、見たいな。センパイがぁ気持ちよすぎて…狂っちゃうところ…!」 「そ、そんな、だ、だめぇ!!!!」 ……… …… … 「!!うあ、うわああああああああああああああ!!」 …びゅく!どぴゅ!どぴゅ!どぴゅ…!! 「わは、すごぉい!もう何回目?まだこんなに出るなんて…すごぉい…!」 「も、やめ、て…だ、め…」 胸にバイブ、オマンコにローター、オチンチンはさくらちゃんの手や足でしごかれ… オマンコもオチンチンも…もうそれぞれ、何度イッたかもわからない。 「だ~め。今度は…オチンチンとオマンコ、同時にイッてみる?」 「そ、んな…も、もう…ひぅ!!ひああああああああ!さ、さくらちゃ…!」 「だ~め。ご・しゅ・じ・ん・さ・ま、でしょ? センパイは、あたしのペットなんだから…ね?」 「ごしゅ、ごしゅじん、さま!もう…ゆ、ゆるひて…ゆるひてくださいぃ!」 「許して?どうして?こんなに気持ち良くしてあげてるのに。 こんなに可愛がってあげてるのに。ほらぁ、もっともっとしてあげる、ね?」 バイブのスイッチが押し上げられ、さくらちゃんの手の動きが加速する。 爆発する快感。全身に広がる快感。もう…なにも…考えられない。 「ひぅ!あ!あ!あ!お、おか、おかしく、なる!く、くる、ちゃう! ひあ!あ!あ!あ!うあああああああああああああああああああああ!!!!」 「いいよ、センパイ。狂っちゃえ。もっともっと気持ちよくなって。」 「くる、くる、ちゃう…くる、ちゃう、の…?」 「そうだよ。何も考えられないくら気持ちよくなって…そうしたら、 あたしだけの…あたしだけの、センパイになってくれるよね?センパイ」 「ぼく…さくらちゃんの…ごしゅじんさま、の…」 「そうだよ、だからもっと感じて!気持ちいいでしょ?ほら!」 さらに加速。気持ちいい気持ちいい気持ちいい! 他に何も、何も考えられない…! 「ひあ!あ!あああ!は、はいい!ごしゅじんしゃま!ごしゅじんしゃま! ぼく、ぼく!きも、きもち、いい、です!ひあ!あ!あ!ふああ!あ!」 「んふ…さぁ…センパイはもう…あたしから逃れられない… ううん。逃げる気も…もう無い、かな?」 「ひあ!ぼく、は!ごしゅじんしゃまの!いうとおりに!ひあ! なんでも!なんでもしましゅ!ひあ!あ!きも、きもち、いい、から!」 「イイコね…ほら…思いっきり、イッていいよ?」 「は、はいい!ごしゅ、しゅじん、しゃま!ぼく、ぼく!いき、いき、いきましゅ! いきまくりましゅぅ!ひあ!ああああああああああああああああああああ!!!!」 「センパイ。大好き、だよ…♪」 ※※※ 「…と、いうわけでぇ!センパイは私のペットになりました!」 「ちぇっ、あたしのおもちゃにしたかったのになぁ」 「ん~あたしもぉ。でも、マキちゃんがいるからいいやっ!」 「…仕方ないわね。 あのコと最初にヤッた者が勝ち。そういうルールだったんだから。 私も潔く諦めるわ。」 「うっふふ~さぁ、今日はどんな風に苛めてあげよっかな♪」 <ふたなり包囲網!さくらルート 完>
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術・技:アデコール ヴェスペリア ヴェスペリア 術・技名 分類 備考 瞬迅剣 特技 斬り斬りス? 奥義 散沙雨 バーストアーツ 3戦目以降使用 上へ 術・技:アデコール(TOV)を編集
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エアリアルアーマー(えありあるあーまー) 概要 ヴェスペリアに登場したスキル。 登場作品 + 目次 ヴェスペリア 関連リンク関連スキル ネタ 被リンクページ ヴェスペリア 防御スキルの一種。空中にいる間、仰け反らなくなる。 ジュディスがブリューナクから修得できる。 分類 防御 LP 600 効果 空中にいる間、仰け反らなくなる 修得者 ジュディス 備考 - 修得者 修得方法 ジュディス ブリューナク ▲ 関連リンク 関連スキル グローリー ネタ 被リンクページ + 被リンクページ スキル:あ行 スキル:サポートスキル(TOX2) スキル:サポートスキル(TOX) スキル:防御(TOV) 武器:ブリューナク ▲
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止まらない世界◆Wott.eaRjU 唐突な話だがクレア・スタンフィールドには類まれな力がある。 幼少の頃からサーカスの一団に身を置いた賜物と言える身体能力。 本人曰く自分は絶対に死なない。何があろうとも揺るがない自信。 当然、日常で抱く恐れもないし非日常であっても変わりはない。 たとえ、列車占拠を計画したテロリストの集団であろうとも。 たとえ、思考の螺子が緩んだ殺人鬼でもあろうとも。 たとえ、ホムンクルスと呼ばれる殺し屋であろうとも。 変わらない。 きっとクレアはいつも通りに戦うだろう。 自分が負けるわけがない。 そう思いを定め、只、いかに敵を沈黙させるための手順を踏めばそれだけで彼に勝利は訪れる。 何故なら彼にはそれを成すための力があるためだ。 身体を動かすこと、専ら戦闘行動に関してクレアは他者の追従を許さない。 その異常過ぎる力故にクレアの事を“天才”と称する者は少なくない。 そう言われて気分を良くする者は居るだろう。 寧ろ“天才”とは一種の褒め言葉でもあり、気分を害する事はあまり考えられない。 言葉を発する側も、受け取る側もきっと恐らく。 だが、クレアにとって“天才”の呼称は一種の侮蔑にも等しかった。 クレアの力は先天的なものではない。 確かに素質はあったかもしれないが、それだけでは今のクレアはないと言っていい。 無駄なものを全て削ぎ落し、本当に有益な筋肉しか残していない肉体。 銃器やナイフといった武器の扱い方も生傷を作りながら培ってきたものだ。 決して一夜で生まれたものではなく、才能という言葉で済まされるものではない。 血の滲むよう努力、楽だったと語る事などとても出来そうにない日々。 そうした積み重ねが今のクレア・スタンフィールドを作った。 他の誰でもない、唯一の存在である彼自身を。 たとえ、何があろうともその過去に変わりはない。 そう。たとえ、何があろうとも……クレアにとって予想の範疇を超えた事が起きようとも。 ――変わる事はない。今も、そしてこれからも。 ◇ ◇ ◇ ざらついた感覚が舐めるように背中を走る。 何度思った事だろうか。 烈火を連想させる赤髪の男――クレア・スタンフィールドは一人考える。 両眼の視界が捉えるものは数時間前からずっと変わる事はない。 なんて事もない。特に趣向を凝らしたわけでもない天井がある。 それは参加者に配られた地図には記載されなかった一件の民家からの光景。 備え付けられたベッドに背中を預け、クレアは休憩を取っていた。 「……まさかな」 土砂降りの雨ではない、止みかけた降雨から最後の一雨が降りるようにぽつりとクレアは呟く。 誰に聞かせるわけでもなく、そもそも聞くべき人間は誰一人としていない。 只、思わず洩れてしまった言葉であった。 もう既に何回もその言葉を口にしてしまったというのに。 聴衆が一人でも居ればクレアの様子を端的に評したかもしれない。 『信じられない』――そういう風にこの人は言いたいんじゃないか、と。 事実、その感想はあながち外れというわけでもなかった。 「この俺がここまでヘマをかますとは……まったく、どうしたっていうんだろうな」 チラリと視線を右の方へ傾ける。 直ぐに、石のようにかたくなに沈黙を続ける己の一部分が目に入った。 今まで使い慣れ親しんできた、そしてこれからは碌に動かせそうにない。 先の戦闘でコンクリートを取り込まされ、多大な障害を負った自分の右半身がそこにあった。 原因でもある乱戦。 あの戦いはそう呼ぶのに相応しかった。 奇天烈な腕を持った男が戦いに参加していた頃は妙に身体が湧きたつ感覚があった。 だが、別段その事について特に言う事はない。 あの感覚は自分を恨んでいるであろう女が居たせいだろうか。 『必ず殺す』――紛れもない殺意を込めた瞳を映した女、レヴィ。 また会えたらいいな、そう言葉を残して別れた女とこんなにも早く再会出来た。 嬉しいというわけではない。只、珍しいなとは思った。 他にも参加者は居るだろうに、またレヴィと出会うことになったと思えば思うほど不思議だった。 そう。まるで万物の力が自分達を手繰り寄せたのかと思う程に。 『運命』という言葉が果たして眉唾ものでないのだとしたら、こういう機会に使われるものなのかとクレアは感じた。 だが、その『運命』――本当にあるかどうかは判らないが――とやらは同時に招かざる厄災も落としていったようだ。 「東方仗助とクレイジーダイヤモンド……それがアイツらの名前。忘れたくても忘れられそうにはない……か」 最期に戦った男。 どことなく自分の車掌服にも似た、されども漆黒の服に身を包んだ男が忘れられない。 いや、彼――東方仗助だけがクレアにここまでのダメージを与えたわけではない。 最大の原因は仗助が使役した人形であるクレイジーダイヤモンドの存在。 クレイジーダイヤモンドの特性がクレアの身体を破壊してくれたのだった。 破壊という表現は似合わないかもしれない。 コンクリートの色と元の肌の色がごちゃ混ぜになり、いいようのない変貌を遂げたが辛うじて原形はある。 しかし、右半身の機能を考えれば話は別だ。 今まで殺し屋として生き抜いていたクレア・スタンフィールド。 まさに敵なしを欲しいがままにするかのような戦歴の軌跡は最早描きようもない。 右腕だけならまだしも視力は奪われ、遠近感すらも確かではない。 更に付け加えるように右脚もまたコンクリートと混ざり、疾走はおろか歩行すらも危ういといえる。 今更どうしようもなかった。 幾ら彼の周りでこの世界が廻っていようとも、自然と己の負傷が治っていく奇跡は起こりはしない。 たとえ、どんなに願おうともクレアに応えてくれるものは誰も居ない。 ほんの少し空いた窓の直ぐ傍を通る風の音しか聴こえるものはなかった。 「なぁ……後悔はしているか?」 そんな時、ふとクレアは問いかける。 視線の先には依然として右腕があった。 少し動かすのも難しい、彼自身の腕だ。 自分の一部分、いうなれば自分の分身の一つであり生まれた時から備わっていた大切な右腕。 当然、意思を持ちようのない右腕はクレアの言葉に何も答えない。 そもそも質問の意図が不明瞭だが、なにもクレアは必ずしも戻ってくるものとは期待していない。 只、そう言葉を洩らしたかっただけであった。 ――お前は俺だ。 きっと何も返っては来ない。 右腕は――酷い姿になった自分の一部は意思を伝える術は持たない。 精々痛みによる感覚を神経を通して自分に訴えてくるだけのものだ。 判っている。判り切っている事だが切なさは残る。 両脚、両腕とはいわず自分の全てと感情を分かち合えれば良いのに。 今まで思いもしなかったことをクレアは切に願った。 理由は一つ、これほどまでに身体が破壊しつくされた事はなかったためだろう。 右腕を、潰された右半身を眺める度に申し訳なさが込み上げる。 ――俺はお前だ。 右腕にとって考えれば気休めにもなりそうにないが、そう言ってやりたかった。 破壊された事で自分にとっていかにこの身体が大切なものか判った。 銃器やナイフといった武器でどれだけ身を固めようとも、結局信じられるものは自分自身のみ。 幼少の頃から鍛えたこの身体がクレアの自信を裏付けるための大前提であった。 だが、右半身は既に酷い有様となり、“葡萄酒(ヴィーノ)”や“線路を辿る者(レイルトレーサー)”としての動きは期待できそうにない。 残ったものは無事であった左半身と、クレイジーダイヤモンドと同じ力、『スタンド』の一つであるスタープラチナぐらいだ。 ――お前は俺じゃない。 されども、スタープラチナに関してあまりいい気はしない。 確かに素晴らしい力だとは思う。 人間では無理な、自分ですらも難しいほどに速い拳のラッシュ。 意識の共有ができ、まさにもう一つの目を得たような感覚すらも与えてくれるスタープラチナ。 しかし、スタープラチナはクレア自身の力ではない。 スタープラチナを操るためにクレアに課せられた事は何もなかった。 何の苦労もなければ碌な時間すらも必要としなかった。 只、奇妙なDISCを頭に差してそれだけで人一人容易に殺せる力が手に入る。 呆気ない。あまりにも呆気ない。 幾ら自分の廻りで世界が回っていようとも、こんな堕落した力を自分が得る事になるとは。 これでは一緒だ。 努力の末、超人的な力を得た自分を『天才』の言葉で片付けた奴ら共。 まさにスタープラチナは彼らのいう天才――否、一種の才能に即した力のようだ。 自分自身の身体を動かす必要はなく、もう一つの自分を動すような感覚で使役する。 少なくとも自分の知識にはない。自分の知らない力であるとクレアは改めて実感する。 そんな力を喜んで使うようではやはり何かが可笑しい。 彼自身が、何かの拍子でスタープラチナを発現させたのなら未だ見込みはある。 されど、才能という言葉で収められる力を何よりも嫌うクレアにはスタンドは相性が悪い。 スタンドの中にも能力を磨いた末に発現するものもあるが、今のクレアには判る筈もない。 故に初めてスタープラチナを手にした時の高揚感は最早なかった。 スタープラチナの力が自分の信ずる力とは違うせいか。 若しくは単純にスタープラチナの力に飽きたせいだろうか。 恐らくは前者の方に比重があると思える。 だが、今のクレアにはスタープラチナはなくてはならないものであった。 ――俺はお前じゃない。 それは一種の強がりのようにも思えた。 今のクレアは碌に歩く事も出来ない。 スタープラチナを己の支えにする事で漸く歩行が可能となる。 ベッドへ横になるだけでも少しばかりの時間を要したのがいい証明になるだろう。 しかし、クレアはじっとしているわけにもいかない。 クレアには何としてでもここから抜け出す理由があるのだから。 ゆっくりと身体を起こして、窓の外に映る景色を見やる。 誰も居ない――自分が戦うべき参加者は一人も居ない。 たとえ、こんなボロボロな身になろうとも、クレアは隠れ続けるわけにはいかない。 「そうさ。行かなきゃ、な……」 殺し屋は依頼主からの依頼を以って初めて仕事に取り掛かる事が出来る。 この殺し合いにはクレアの依頼主は居ない。 クレアに依頼を頼む参加者も今のところ居ない。 だが、生憎クレアは殺し屋であると同時にもう一つの顔を持っていた。 裏の仕事を行うに全く必要とは思えない笑顔を振りまいて。 未だ知れぬ体験や光景に胸を膨らませる人々に快適な旅を送る。 ガタンゴトン、と鉄のレールを疾走する箱舟への案内人。 それはクレアが誇りにする仕事であった。 「……車掌がいつまでも道草を喰ってたら、乗客達が不安がるってもんだろう」 車掌。それも豪華列車の車掌を務めていたクレア。 失業はしておらず、今も車掌業は健在だ。 ならば、仕事を放棄するわけにはいかない。 なんとしてでもフライング・プッシーフット号の到着を見届けなければならない。 そのために自分は戦う意思のない少女らしき存在を手に掛けたのだ。 最早、戻る事も止まる事も許されない。 自分は絶対に死なない――只、その自信だけは今も曇らせることなく、クレアは依然として殺し合いに身を投じていく。 【G-3南部 とある民家内/1日目 昼】 【クレア・スタンフィールド@BACCANO!】 [状態] 疲労(小) 拳に血の跡 脚にいくらかの痛み、左肩にわずかに切り傷、背中に銃創、腹部・胸部・右頬にダメージ(中)、右拳の骨にヒビ 右半身がコンクリートと癒着(右目失明、右腕並びに右脚の機能喪失等) [装備] スタンドDISC『スター・プラチナ』@ジョジョの奇妙な冒険 [道具] 支給品一式×2 未確認支給品0~1 [思考・状況] 1:優勝し、ギラーミンから元の世界へ戻る方法を聞き出す。 2:優勝のために他の参加者を殺す。迅速に、あらゆる可能性を考慮して。 3:レヴィ、ウルフウッド、梨花、沙都子、クリス、カズマと再び出会った時には彼女らを殺す。 4:フィーロを殺した相手が分かったら、必ず殺す。 5:スタープラチナに嫌悪感 【備考】 ※何処へ向かうかは後続の方にお任せします。 ※参戦次期は1931~特急編~でフライング・プッシーフット号に乗車中の時期(具体的な時間は不明) ※フィーロがいたことを知りましたが、名簿はまだ見ていません。 ※ほんの一瞬だけ時間停止が可能となりましたが、本人はまだ気付いていません。 ※梨花が瞬間移動の能力を持っていると思っています。 ※右半身の数箇所がコンクリートと一体化しました。余分なコンクリートはスタープラチナが破壊しましたが、機能は戻っていません。 時系列順で読む Back ここにいていいだろうかとは尋ねない Next 葡萄酒(ヴィーノ)の残滓 投下順で読む Back ここにいていいだろうかとは尋ねない Next 喜怒哀嫌 Back Next この世のどんなことよりもやさしい力 クレア・スタンフィールド God&doG
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【検索用 わからないまま 登録タグ 2018年 VOCALOID わ 初音ミク 曲 曲わ 真島ゆろ】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:真島ゆろ 作曲:真島ゆろ 編曲:真島ゆろ 唄:初音ミク 曲紹介 よーわからんです。 曲名:『わからないまま』 真島ゆろの7作目。 歌詞 (動画より書き起こし) なんでもない いつもの朝 目覚まし時計 うるさいな なんにもない 朝のニュース 目新しいことも 特にない つまらないな 空を仰いで 涙を溜めて 落ちる先見る君と 目の前の踏切 超える一歩も 踏み出せぬ様な私 なんのために生まれて 何をして生きてゆくのか わからないから生きている わからないまま消えてゆく イヤホン越しの 不幸せが 嫌になる程 染み渡る 意味もないのに 何故か生きてる 嫌ならすぐに 死ねばいいのに そうじゃないの。 いじめに耐えて 努力続けて 人気になった君と 流れに身を任せて 毎日だらだら生きて 全然つまらない私 なんのために働いて 何がしたくて生きてるのか わからないけど生きていて わからないから生きてゆく なんのために恋をして 何が理由で生きてるのか わからないまま生きていて わからないから生きてゆく なんのために生まれて 何をすれば死んでいいのか わからないから生きていて わからないから嫌になる コメント ぎゅっ -- 名無しさん (2024-03-15 08 14 53) 名前 コメント
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/ ̄ ̄\ / _ノ ヽ、_ \ . | ( ●)(● ) | . | (__人__) │ | `⌒ ´ | . | | . ヽ / _ _ ,...,___ ヽ /_,. ハ `/ '´ `丶、 /,...ヽ.._ / ノ/, ′ iヽ / ヽ ‐、 / '/// ! ', ,.イ l \ /__ i ,' i / !| ., ' ´ ,={ / 亅 ,. -'ァ‐==ニ_‐-v′ ^ヘ / ,′ / /- ._ 〃, ', _,.イ / / ハ` ミ {/ 〉 ´ i !イ{ i ,イ` _,,.t' / 亅 ノ ! ', ! ,厶ヘ ヘ. ,′ .' / | v' / ヽ -_込._ { ' , j / 処ァ \__,,.. ァ'´ { `¨¨¬ / / / ,′ ! ', ヘ._,. 个、___,,. }__ー‐'´ v' / { ', ハ ノ ,、,.-‐'´ ) V// ∨ ,ハ. / ,{ ヽ-‐'/ / {/ やらない夫(2ch) 1スレ目で登場 やる夫の友人でクラスメイト 学校の情報源は大体やらない夫 モブ
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【検索用 つまらないせかい 登録タグ IA VOCALOID つ ゆうちゃん 故歌 曲 曲た 雨路木】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:故歌 作曲:故歌 編曲:故歌 音源協力:ゆうちゃん (Twitter) 動画:雨路木 (Twitter) 唄:IA 曲紹介 つまらない世界で、夢中になれるものを探してた 曲名:『つまらない世界』(つまらないせかい) 故歌氏、8作品目。 歌詞 (動画より書き起こし) 「つまらない世界」で 生きてく僕らは 夢中になんれるものを 探してた 人生は繰り返し 何も変わらないよ 「つまらない世界」だ つまらない人生だ ほらカラスがないてる 起きて虚無の中 寝て無意識の中 何を感じてるの 分からないまま 人生は繰り返し 何も変わらないよ はじめましてって言って さよならで別れる ほらカラスがないてる 「つまらない世界」で 生きてく僕らは 夢中になんれるものを 探してた ほらカラスがないてる コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。